愛用のボードと優勝メダルを手に、来季への意気込みを語る田嶋さん北海道占冠村(しむかっぷむら)で今月開かれた「第30回全日本スノーボード選手権」の女子スロープスタイルで、諏訪郡下諏訪町御田町の介護施設職員、田嶋里香さん(28)が初優勝した。

大会はアマチュアスノーボーダーの国内最高峰。挑戦5年目での悲願達成に「つらいこともあったけれど続けて良かった」と喜びに浸る。プロとして臨む来季は結果を残したいと意気込む一方、「一般の人にスノーボードの魅力を伝える教室を開きたい」と夢を膨らませている。

全日本選手権は任意団体の日本スノーボード協会(東京)主催。ハーフパイプや回転など5種目があり、成績優秀者は同協会のプロ認定が受けられる。

スロープスタイルは、全長200メートルほどの斜面にあるジャンプ台や金属製のレールを越えながら連続して技を繰り出し、難度や流れの良さを審判員が採点して得点を競う。2014年ソチ五輪の新種目に採用された。

今大会で女子は36人で競い、田嶋さんは予選の上位4人で争う決勝に、ぎりぎりの4位で進出。「全体の流れが大事。ミスなくいけばポイントが伸びるはず」と気持ちを切り替えた。

決勝では得意の1回転半ジャンプを成功させ、幅約30センチのレールの上で板を横にして滑る技も決めた。ジャンプの着地などが乱れた他の選手を上回った。

職場は午後6時から翌朝9時までの夜勤も多く、練習は仕事の前後や週末に重ねた。昨季は練習で転んで右ひじを骨折。優勝が決まると「これまでの苦労を思い出して涙が止まらなかった」といい、応援に駆け付けた姉の里美さん(32)も泣いて喜んでくれた。

諏訪地方のスキー場ではスノーボーダーの数が減ってきたと感じるという。プロとして技に磨きをかけつつ、地元で教室を主宰する構想も温める。「スノーボードで諏訪を盛り上げたい。スロープスタイルの指導者はまだ少ないので、競技の魅力を伝える助けになれれば」と抱負を語る。
(信濃毎日新聞)