白馬五竜スキー場を訪れた中国のスキー場関係者ら=白馬村 北安曇郡白馬村の白馬五竜スキー場との業務提携を視野に、中国・北京市の北京懐北国際スキー場経営幹部ら十数人が29日、同村を訪れ、交流や提携について意見交換した。

白馬五竜は既に河北省のドロミテスキー場とも提携を計画中。これとは別に中国側と合弁会社を立ち上げ、誘客を始めた村内のスキー場もある。国内スキー人口が減少する中、未開拓の中国市場に乗り込む動きが目立ってきた。

海外誘客に力を入れる同村の外国人宿泊客は2010年で延べ4万3千人。34%のオーストラリアを筆頭に、台湾、韓国、香港と続く。中国は900人余、2%にとどまるが、若い富裕層を中心にスキー熱が高まっており、各スキー場とも熱視線を送る。

白馬五竜は昨年3月、県内スキー場などの中国訪問団長として駒谷嘉宏社長がドロミテや懐北などを視察。ことし1月、国交省の招待で白馬を訪れたドロミテの徐宏社長と駒谷社長が提携で合意し、中国スタッフのリフト運営やゲレンデ管理の研修、インストラクターの受け入れのほか、双方が国内で相手の宣伝を行うなどの方針を決めた。
29日も、県内スキー場の視察で訪れた懐北幹部らが駒谷社長、村観光局の職員らと会食。この席で駒谷社長が提携を持ちかけ、懐北の王世同社長も快諾。王社長は「インストラクターを白馬に派遣し、レベルアップしたい」と述べた。駒谷社長によると、来冬にはドロミテとともに中国からのスタッフ受け入れを始めるという。既に今冬から、ビジネスや語学を学ぶ中国の専門学生ら4人の研修も開始。来季は人数を増やす方針だ。

「中国では一般のツアー商品は未発達で、スキー場所属のスキー団体ごとにまとまってやって来ることが多い」。同席した村観光局職員は、業務提携の拡大でこれらの団体客受け入れに拍車を掛けたい考え。駒谷社長も「毎冬新たなスキー場が増えていく中国市場の可能性にかけたい」と意気込む。

村内ではほかに、白馬さのさかスキー場の運営に協力する「クロスプロジェクトグループ」(白馬村)がことし1月、北京市のインバウンド(海外誘客)宣伝を手掛ける代理店と合弁会社を立ち上げ、ツアー受け入れに着手。同社によると、約1カ月間で延べ約800泊の宿泊者を招いたという。

村観光局のインバウンド専門委員長で、昨年11月にも中国を訪問した柴田謙二さん(52)は「白馬の知名度は北海道と比べてまだ低い。スキー場同士の連携を通して、中国人の海外スキーの選択肢に白馬が入ることを期待したい」と話している。
(信州スキー場だより)