10年前に閉鎖された比叡山人工スキー場跡地。芸術活動の拠点として野外劇場や公園などの整備が計画されている(京都市左京区)比叡山を芸術活動の発信拠点にと、京都の企業と美術作家らが「比叡山アートプロジェクト」を立ち上げた。10年前に閉鎖された比叡山人工スキー場跡地(京都市左京区)に野外劇場や公園を整備する計画で、活動の第1弾として3月7日、延暦寺根本中堂(大津市)で東日本大震災の犠牲者追悼と復興への祈りを込めた奉納演奏を行う。

プロジェクトには、スキー場を運営していた京福電気鉄道(中京区)と京都在住の美術作家の近藤高弘さん、音楽家の岡野弘幹さん、バイオリン奏者の斎藤アンジュ玉藻さんらが推進メンバーとして集まった。
山腹にあったスキー場は広さ約1万平方メートル。利用客減少から2002年に閉鎖されたままだったが、プロジェクトは「アート・地球環境・こころ」をテーマに跡地を活用する。今後、彫刻家の故イサム・ノグチ氏の制作パートナーで、イサム・ノグチ日本財団理事長の和泉正敏さんが「石の舞台」や「石の公園」を手掛ける整備計画を立てており、将来は国際芸術祭の開催を目指すという。

奉納演奏は延暦寺の協力を得て実現した。午前10時から、ドイツ人作曲家ユルゲン・ヴォルフさんが作った曲「東北へのレクイエム」を斎藤さんが奏で、岡野さんも笛の音色を響かせる。7〜11日は近藤さんの作品を根本中堂前の庭に展示する予定にしている。

京福電鉄は「人間がすべての生命と調和し、平和を願うため、比叡山を舞台にアートを世界に発信し、多くの芸術家が集う場にしたい」としている。
(京都新聞)