スノーボードやスキーなど、ウインタースポーツのシーズンですが、これらのスポーツをする場合に心配なのが、自分のケガもさることながら、他人にぶつかって相手にケガをさせてしまうことです。

他人にケガをさせて賠償責任を負った場合、個人賠償責任保険に加入していれば、賠償金が保険金として支払われます。

個人賠償責任保険は、単独で加入するより、特約として傷害保険や火災保険についているのが一般的です。このため、この保険に加入していることに気づいていない人も、少なくありません。たとえば、賃貸住宅を契約するとき、不動産屋で契約した火災保険。この保険にも、個人賠償責任保険が特約として付いています。

ところが、火災保険としか思っていない人が多いため、誤って他人の物を壊してしまい損害賠償しなければならないようなケースでは、請求すれば保険金が支払われるにもかかわらず、それを知らず、請求しない人が多いようです。
しかも、個人賠償責任保険の被保険者(補償の対象となる人)は、「本人」だけではなく、「配偶者」や、「本人」あるいは「配偶者」と生計を共にしている「同居の親族」や「別居の未婚の子」も含まれます。

そのため、個人賠償責任保険が特約として付いている火災保険を親が契約していれば、親と別居して仕送りで暮らしている大学生の子供がスノーボードで他人にぶつかりケガをさせ、損害賠償をしなければならないような場合も、請求すれば保険金が支払われるのです。

さらに、個人賠償責任保険が特約として付いている普通傷害保険に幼稚園児の子供が加入している場合でも、親が自転車事故を起こして他人にケガをさせ、治療費を支払わなければならないようなとき、子供が加入している保険の特約から保険金が支払われます。

これは、幼稚園児が「本人」で、その親は「本人」と生計を共にしている「同居の親族」であり、子供が加入している特約の被保険者だからです。

普通傷害保険の被保険者は「本人」だけですが、特約としてついている個人賠償の補償の被保険者は、「本人」だけではないのです。

保険金は請求しなければ支払われません。この機会に契約している保険の内容をチェックしておきましょう。

なお、家族それぞれがこの特約がついている保険に加入しているなら、特約を家族の1人だけに付けて他の人の特約を解約すれば保険料を安くできます。

具体的には、傷害保険にこの特約を保険金額3000万円で付けた場合、年間の特約保険料は800円です。家族3人にそれぞれ特約を付けると、合計の保険金額は9000万円で年間の特約保険料合計は2400円ですが、1人に保険金額9000万円を付けると、年間の特約保険料910円で済みます。(ファイナンシャルプランナー・古鉄恵美子)

【個人賠償責任保険】
▼補償されるもの
自転車事故で他人の物を壊した
自転車事故で他人にケガをさせた
他人のお店の商品を壊した
飼い犬が他人に噛みついた
子供がボールを投げて他人の家のガラスを割った
子供がベランダから物を落とし、他人の自動車にキズが付いた
ゴルフ中、ボールが他人に当たり、ケガをさせた
スキーやスノーボードで他人にぶつかり、ケガをさせた
洗濯機のホースが外れて下の階に水が漏れ、他人の物に損害を与えた
▼補償されないもの
自動車事故で他人の物を壊した
自動車事故で他人にケガをさせた
仕事で自転車に乗って配達中、他人にぶつかり、ケガをさせた
飼い犬が、飼い主に噛みついてケガをさせた
子供がボールを投げて自宅のガラスを割った

(zakzak)