◇ゆるキャラ「レルヒさん」人気
県内の主なスキー場では先月中旬から雪が降り、今季は順調な滑り出しを見せているが、スキー客減少への悩みは尽きない。近ごろは集客アップに向け、短文投稿サイト「ツイッター」や動画投稿サイト「ユーチューブ」などソーシャルメディアを活用した広報戦略が注目を集めている。関係者は客の減少傾向に歯止めをかける新たなツールとして期待を寄せている。

バブル期のスキー、スノーボードブーム以来、県内へのスキー客は減少の一途をたどる。県によると、スキー客はピークだった92〜93年には年1597万人に上ったが、昨シーズンの2010〜11年は同419万人とピーク時と比べ4分の1にまで落ち込んだ。これに伴い各地でスキー場やリゾートホテルの閉鎖、撤退が相次いだ。

巻き返しを図る県観光局は、11年のスキー伝来100周年を前に09年から各地で記念イベントを開催。その一環で、上越に日本で初めてスキーを伝えた旧オーストリア・ハンガリー帝国の軍人レルヒ少佐をモデルにした、ゆるキャラ「レルヒさん」が生まれた。

このレルヒさんの人気を高めたのがツイッターだ。10年3月にアカウントを開設し、つぶやきと呼ばれる短文投稿を始めた。「新潟デハ雪ガフッテマス」などといったカタコト調子が人気を呼んだ。
現在ではレルヒさんのツイッターをフォローしている人が5600人を超す。新年には県庁にレルヒさん宛ての年賀状が100枚以上届いたほどだ。県観光局は、こうした人気が集客にもつながると期待する。担当者は「レルヒさんの参加するスキー教室は子どもたちにも大人気。ファミリー層の開拓につながる」と手応えを語る。

スキー場でもソーシャルメディアの活用が広まっている。10、20代の若年層誘致に力を入れる妙高市の「池の平温泉スキー場」では、ツイッターやユーチューブ、フェイスブック、会員制交流サイトのミクシィなどを宣伝のためにフル活用する。ゲレンデの積雪量や気温、イベント情報を随時配信し、イベントの画像や動画もアップしている。

背景には「昔のようにテレビCMをバンバン流せる時代じゃない」(スキー場関係者)という厳しい財政事情もある。さらにウェブの発達により、より細かな情報が求められていることもある。

同スキー場で広報担当を務める平大次郎さん(34)は「若者はやはりウェブを活用している。その点でツイッターなどの拡散性、即時性は大きな武器」と力を込める。
(毎日新聞)