センターハウス前でスキーの練習をする子ども(23日午前、栄村北信のさかえ倶楽部スキー場で) 地震で被災 人出、例年の3倍以上

3月の県北部地震で被災した栄村で、村営「さかえ倶楽部スキー場」が23日、今季の営業を開始し、約500人が早速ゲレンデに繰り出した。レストランなどが入るセンターハウスや車庫が地震で破損したが、12日までに全ての施設の補修が完了。スキー客が利用する近くの温泉宿泊施設も19日に営業を再開し、村外からの観光客を迎える態勢が整った。

同スキー場は3月12日の地震で営業を中断した。9月上旬から、センターハウスの天井や壁、車庫の改修工事を行い、約9か月ぶりの営業再開となった。

スキー場は8コースで最長約1・5キロ。23日現在、山頂付近は積雪約1メートル80でパウダースノーの滑りが楽しめる。例年2月中旬が積雪のピークという。営業は来年3月末まで。
この日行われたセレモニーでは、島田茂樹村長が「村道の工事が遅れたが、間に合って良かった」とあいさつ。来場者にイノシシ汁や米粉で作った郷土料理「あんぼ」などが振る舞われた。

6年ほど前から同スキー場に通っている安曇野市穂高北穂高の会社員龍野智広さん(46)は「地震発生当初はもう駄目ではないかと思った。ほのぼのとした雰囲気が好きなので、再開はうれしい」と今季の初滑りを楽しんでいた。同村北信、農業桑原千恵さん(77)は「村外からたくさんの人が来てくれてにぎやかだね」と笑顔だった。

村商工観光課によると、例年のオープン初日の来場者は約150人。今年の初日は3倍以上で、「今後に期待できる数字」だという。

温泉宿泊施設すでに再開 冬季は宿泊客の約8割がスキー客を占める村の温泉宿泊施設「トマトの国」は19日に再開した。地震で玄関付近の地盤が30〜40センチ沈み、浄化水槽も土砂で埋まった。スキー場再開に合わせて10月末から今月半ばまで改修工事が行われた。

今季は、常連だった東京などの3団体計約300人から予約キャンセルの連絡があったが、関東地方の別の2団体計約70人から、新たな予約の問い合わせがあったという。村商工観光課の斎藤範雄課長(57)は「冬の観光の両輪となる二つの施設が再開できてほっとしている。今後もさらなる来客を期待したい」と話していた。
(読売新聞)