海賊船をテーマにしたキロロリゾートの屋内施設「グランシップ」北海道内の主要スキー場は12月中旬をメドに相次ぎ全面開業する。

今シーズンは北海道スキー発祥100周年の節目となるが、国内スキー人口の減少に加え外国人客の増加が見込みにくい。このため、キロロリゾート(赤井川村)や富良野スキー場(富良野市)が子ども向け施設を拡充するなどして、国内の家族客獲得に力を入れている。10月の道東道全面開通を受け、施設間の集客競争も激化しそうだ。

キロロリゾートは1日、スキー場付近に子ども向け屋内施設「グランシップ」を本格開業する。約3000万円を投じて既存のゲームコーナーを改装。小学校の体育館程度の建物内に、懐中電灯を手にしてゴールを目指す迷路や軟らかいボールを敷き詰めたプール状の遊具を設けた。料金は小学生以上は40分1100円で、未就学児は300円で遊び放題となる。悪天候時でも子連れで楽しめるようにする。

子ども専用ゲレンデを新設するのは富良野スキー場。ゲレンデのふもとに長さ50メートルの動く歩道を設置し、フェンスで周囲を囲って安全に子どもが練習できる専用スペースを設けた。かまくらなどで遊ぶ保育施設「ふらの雪の保育園」も開業し、子連れでも安心してスキーができるようにした。
札幌国際スキー場(札幌市)はポイント制度を導入。リフト券を5回購入すると1回分が無料になる。リフト券の料金(4000円)も利用回数に応じて安くなり、2〜5回目は3400円、6回目以降は2800円。割引サービスの導入で札幌近郊に住むスキー客のリピート利用を促す。

国内スキー人口の減少に伴い、道内スキー場の利用客は減少傾向が続く。道運輸局によると、2010年度のいす式リフトの利用客数は3636万人と9年間で3割以上減った。

家族客向けサービスを拡充するのは、親世代の30〜40歳代にスキー経験がある人が多く潜在需要が見込まれるためだ。子ども世代にスキーを体験させることで将来の市場創出にもつながる。

道東道の全面開通を受け、各スキー場の集客競争が激化しそうだ。サホロリゾート(新得町)は、クラブメッドサホロ(同)と共同で新千歳空港とスキー場を結ぶ高速バスを運行する。これまで道外客はニセコなど道央のスキー場を選ぶ傾向が強かったが、利便性を高めてサホロに呼び込む。星野リゾートトマム(占冠村)は道央のスポーツ店にリフト券の割引券を配布、交通アクセスが良くなった点を訴えて札幌圏からの利用を促す。一方でキロロリゾートは12月中旬に帯広と釧路で新聞広告を出し、道東からの集客を狙う。
(日本経済新聞)