ゲレンデにうっすらと雪が積もった安比高原スキー場=23日、八幡平市震災でシーズン途中での休業を余儀なくされた岩手県内のスキー場が12月、今季の営業を始める。震災を受け、節電でリフトの運行時間を短くしたり、外国人客向けに安全をアピールしたりと、例年と異なる対応に追われている。

【安比高原】
県内最大のスキー場、安比高原スキー場(八幡平市)のゲレンデには、ここ数日の降雪で最大で30センチ積もった。12月3日にオープンする。

震災発生時、ゲレンデや隣接する三つのホテルには計約1500人の客がいた。停止したリフトを自家発電で復旧し、客を避難させた。例年はゴールデンウイークまで営業するが、余震や電力不足のため、シーズン途中での休業を余儀なくされた。

海外客への風評被害が懸念されるため、英語版のホームページに県内在住の外国人のインタビューを載せ、安全に楽しめることを伝えている。また、節電のため、今季は土日と祝日のリフト運行開始時間を30分遅らせる。

ホテルには県内や宮城、青森、秋田など近隣から例年並みに予約が入っている。運営会社の高橋一彰さんは「高速道路無料化の影響もあるのでは。首都圏や関西の方にも安全・安心をしっかりPRしていきたい」と話す。
スキー場オープン予定日【八幡平リゾート、夏油高原スキー場】
二つのゲレンデがある八幡平リゾート(八幡平市)は夜間営業の日数を5日間減らして節電する。来年2月26日にあるスキーパレード「ギネスに挑戦」に被災地の子どもを招く。高橋康行支配人は「喜んでもらえるよう趣向を凝らしたい」。夏油高原スキー場(北上市)では、スノーボードメーカーが被災地の子どもを対象にスノーボード教室を検討している。


【雫石】
県内でもトップレベルの集客数を誇る雫石スキー場(雫石町)の来場者数は例年7万〜10万人だが、震災後に営業を中止した昨季は5万人まで落ち込んだ。

主力客は子ども連れや外国人ら放射能汚染に敏感な層と重なる。小西司支配人は「震災で重要なマーケットだった韓国や台湾、香港からの予約がほとんどない。風評被害は思った以上に厳しい」。

今季は、最近の暖冬を考えてオープンを10日遅らせ、節電で夜間営業を取りやめる。来年2月4、5日には、被災地の子どもら150人を招いてスキー教室などを開く。スキー場周辺のホテルは県内外の個人や小グループからの予約が入っているという。

(asahi.com)