ニセコグラン・ヒラフスキー場(倶知安町)は今冬に向け、スキー客を呼び込むための施策を強化する。約13億円を投じてゴンドラを更新するほか、レストランなどが入る新施設を建設する。国内の個人客向けに予約サイトも立ち上げた。福島第1原発事故や円高の影響から、今冬は外国人客が前年実績を下回る公算が大きく、全方位で販売促進する。

12月をメドにゲレンデふもとから中央部まで運ぶゴンドラ(距離約1600メートル)を入れ替える。従来の4人乗りから8人乗りに更新し、運行速度も秒速6メートルと従来の1.5倍に向上させる。輸送能力を高めて、利用者の利便性を高める。

同時にゴンドラの乗り場付近にスキーセンターを新設。2階建ての施設で1階にリフト券売り場やレンタルスキー、2階にレストランが入居する。

レストランは英語が話せるスタッフを配置し洋食を中心に提供する。従来のカフェテリア方式は富裕層の外国人客から評判が良くなかった。バーカウンターも備え、海外のスキー場のように、滑走を楽しんだ後にくつろげるようにする。
震災後初めてのスキーシーズンとなる今冬は、外国人客が例年を下回る可能性が高い。原発事故に加えて円高・ドル安の影響を受け、オーストラリア人の間で北米のスキー場を選ぶ傾向が強まりそう。

ニセコ地区では地域で外国人の呼び戻しに力を入れており、ニセコプロモーションボード(倶知安町)は8月下旬から9月上旬にかけてオーストラリアの新聞に広告を出稿。倶知安観光協会(同)は11月に台湾で開催する旅行博に初めて参加、現地の旅行会社にスキーツアーの企画・販売を働きかける。

外国人客の落ち込みを想定し、グラン・ヒラフスキー場では国内個人客の取り込みも強化。周辺ホテルやリフト券、レンタルスキーなどを手配できる予約サイトを開設した。旅行会社が主催する本州からのスキーツアーが減少傾向にあるため、堅調な個人客を取り込む。
(日本経済新聞)