王滝村所有のスキー場「おんたけ2240」の指定管理者の企業が東日本大震災による経営不振を理由に撤退を表明した問題で、村は12、13両日、住民や宿泊業者に説明会を開いた。

瀬戸普村長は「スキー場を廃止すれば、村の経済への影響が大きい」と述べ、村が最大約1億3500万円の整備費を支出し、営業を継続させる考えを示した。村は6月定例会で整備費を盛り込んだ補正予算案を提出する。

説明会は村公民館であり、2日間で延べ約140人が出席した。村には2日、指定管理者の親会社の加森観光(本社・札幌市)が大震災の影響で観光客が激減して別の東北のスキー場を休止し、指定管理者が「全社的に厳しい」と撤退する意向を伝えた。

説明会で、村側は公費支出について「7月からゴンドラの定期点検や放送設備の改修を始める必要がある。現時点では村が払うしかない」と説明。今秋までに新たな指定管理者が見つからない場合「緊急避難的に村営で考える必要がある」と理解を求めた。

村によると、村予算は11年度当初現在で約7億円の繰越金があり、整備費を出してもすぐに赤字財政に陥ることはないという。しかし、同スキー場は6年前、多額の設備投資で村財政が悪化し、民営化した経緯がある。村民から「同じことにならないよう、しっかり考えてほしい」と不安の声が出た。

説明会後、瀬戸村長は「村民は理解というより『やむをえない』と我慢しているのではないか。間違っても村財政を破綻させることがあってはならない」と述べた。

スキー場近くでペンションを営む芝和子さん(62)は「村任せではなく、宿が客を呼び込んでスキー客も増やすくらいの気持ちで取り組まなくてはいけない問題だ」と、営業継続に理解を示した。
(毎日新聞)