2日午後5時ごろ、青森市荒川の八甲田スキー場で、スキーをしていた同市浪打1、会社員、小川信之さん(55)と、次男で小学5年生の大士(ひろし)君(11)が下山しないと、家族から県警青森署に通報があった。

署員らが3日朝から付近を捜索したところ、間もなくコース近くの雪原で2人を発見した。大木の根元にできた雪穴の中で一夜を過ごしたという。

同署によると、2人はけがもなく元気で、自力で滑って下山した。2日午後、霧で方向を見失ってコースから外れたという。辺りが暗くなり、コースに戻るのは無理と判断。

雪穴の中では、声を掛け合いながら足踏みし、眠らずに助けを待っていた。パトカーのサイレン音が遠くに聞こえ、自分たちを捜していることは分かったという。食料はなく、携帯電話の電源は切れていた。

捜索に当たったスキーパトロールの男性(60)によると、コースの数百メートル南で小川さんら2人を発見した。名前や体調を尋ねると、しっかりした口調で答えたという。

スキー場のある八甲田連峰は旧陸軍の遭難事件で知られる厳寒の地。同署によると、3日午前0時の山頂付近は氷点下13度で、小雪が降っていた。同署は「今の時期にしてはふぶいておらず、気象条件が比較的恵まれていた」と話した。
(毎日新聞)