鳥取県江府町の奥大山スキー場で31日起きた雪崩。コースを点検していたパトロール員ら4人に襲いかかった。

近くにあった圧雪車を一緒に巻き込むほどの勢い。大みそかの惨事に関係者は「こんな事故は初めてだ」と表情を曇らせた。

4人は午後1時ごろ、1度目の雪崩発生後、パトロール隊責任者の中田智さん(52)と圧雪車運転手の林和敏さん(60)とともに現場へ。

2度目の雪崩が起きた当時、中田さんは圧雪車を誘導しようと山の反対側に回っており、難を免れた。圧雪車に乗っていた林さんは巻き込まれたものの自力で脱出した。

林さんは「圧雪車の中に雪が入ってきて、お腹あたりまで雪で埋まった。全く音もなかった」と振り返った。
雪崩の規模は幅約10メートル、高さ約25メートル。4人が埋まっていたのは約2・5メートル下。中田さんや従業員らが4人を救助。ふもとの管理棟に運び、人工呼吸などを施したが、搬送先で次々と死亡が確認された。

この日はスキー客ら約200人が訪れていたが、積雪が多く視界も悪かったため早々に帰る人もいた。鳥取地方気象台によると、午後1時現在で大山の積雪は119センチ。

新雪部分が崩れる「表層雪崩」が起きやすい状況だったという。

犠牲になった藤崎浩行さん(39)は、松江市内で父親が経営する自動車販売・整備会社の役員のかたわら、松江商工会議所青年部のブランド開発委員長を務め、観光振興を目的に地元産の食材にこだわったどんぶり、おでんなどのB級グルメ開発に携わった。

藤崎さんと小・中学校の同級生という松江市内の自営業、金見誠司さん(39)は「亡くなった知らせを聞き非常に残念。

藤崎さんとは11月に会ったばかりで、スノーボードに行こうと誘われていた。小学校時代からサッカーと剣道をするなど活発、行動的で人気者だった」と悲しんだ。
(産経新聞)