037010_2[1]国策建設(札幌市、黒川聖一社長)と小川テック(東京・江東)は、スキー場の雪を効率よく保存し、翌シーズンまで活用できる保護シートを開発した。降雪不足でも早い時期にスキー場の営業を始めやすくなる。設置や収納が手軽で、電気代もかからない利点もある。

開発した「スノーシート」は工事現場などで通常使っているシートを活用。白に近い色の表面を特殊な素材でコーティングして、太陽光線を 80%以上反射して、熱を通しにくい仕組みになっている。

裏側は銀色の袋状にして断熱材を入れており、シートをかぶせた雪山に熱が伝わりにくくしている。

使い方はくぼ地などにためた雪にかぶせるだけ。耐用年数は最低でも5年という。シートの価格は大きさによって異なるが、1平方メートル当たり数千円。大きなシートほど割安になる。
人工降雪機を使う場合に比べて運用コストを抑えられる。国策建設の雪氷エネルギー開発室の小野孝之室長は「数年でシートの投資コストは回収できる」とみている。

新千歳空港が新国際線ターミナルビル開業に合わせて導入した雪冷熱を使った冷房システムでシートが採用され、データを集めたところ約7割の雪が残った。

気温が道内より高い本州でも「雪山の大きさにもよるが、6割程度は十分に残り、問題なく対応できる」(小野室長)。

温暖化などの影響もあり、スキー場ではシーズン当初の雪不足で、予定通り営業を始められないことが悩み。

開業が遅れると、周辺のホテルの宿泊予約のキャンセルなどにつながり、地域にとっても痛手となる。

道内外のスキー場に販売するほか、雪冷熱を使った冷房の雪を保存する資材として工場などへの売り込みも計画。年間1億円の売上高を目指す。
(日本経済新聞)