中国地方最高峰、鳥取県の大山の北側に広がる4スキー場の運営事業者が今秋までに一本化され、来月23日から営業を始める。

ピーク時の1995年には約41 万人が訪れた西日本最大級の大山スキー場も、最近は当時の半数以下に低迷。

競技人口の減少で多額の設備投資に踏み切れない中、運営の一本化で合理化を推進し、手探り状態で「再出発」を迎える。

大山の北側に位置するスキー場は「豪円山」「中の原」「上の原」「大山国際」の4カ所があり、「大山スキー場」と総称していた。

これらを3者が運営していたが、経営権の譲渡などで今秋、鳥取市の日本交通グループに一本化した。

「大山国際」を運営する日本交通グループは「豪円山」と「上の原」を運営する大山観光開発(鳥取県米子市)の経営権を9月下旬に取得。

「中の原」は大山町の直営だったが指定管理者制度の導入で日本交通の子会社「だいせんリゾート」(大山町)が10月から管理者として運営を引き受けている。
同町観光商工課は「運営を一本化することでリフトの稼働を効率化できるほか、ゲレンデごとに客層を絞ったスキープランを提案できるようになる」と説明する。

リフト券販売などでの協力を目的に同町と運営会社で構成する「大山スキー場管理組合」の名称と4スキー場の総称は、ともに「だいせんホワイトリゾート」に変更。

ゲレンデを5つのエリアに分け、昨冬に比べて1万4000人増の約16万人の集客を目指す。

豪円山は比較的難度が低いことなどから初心者や子ども、学生を対象に設定した。

上の原の下部を新たに「下の原エリア」とし、豪円山でスキーやスノーボードを始めた初心者がある程度上達すると下の原で滑れるようにする。

さらにうまくなると、中の原、国際とステップアップしながら楽しめる。上の原の上部は、競技練習向けなどとして使えるようにする。

一方で運営の効率化による経費削減策も実施。計21本のリフトの運用を見直し、平日に3〜4本、土日で2本止める。

ゲレンデ用を含めて計 11台ある圧雪車も8台に削減。利用者が少なく、老朽化している上の原の食堂施設「上の原ヒュッテ」は解体・撤去してゲレンデとして整備、計5000万円程度のコスト削減効果を見込む。

ただ、4スキー場の来場客は95年をピークに年々減少傾向で昨年は14万6000人にまで落ち込んだ。

スキー人口の減少が背景で日本生産性本部の推計では08年は690万人と10年前の半分になった。暖冬による雪不足の影響も重なっている。

だいせんホワイトリゾートの太田昌雄シニアマネージャーは「レジャーの多様化が進んでおり、スキー人口の減少は構造的なもの。

設備投資は難しく全国的にも珍しい『海の見える絶景ゲレンデ』をPRし、集客策を走りながら考えていきたい」と話す。

日本人客を呼び込むだけでは経営の展望が開けないスキー場。今後は韓国語や中国語といった外国語による案内看板の設置、ガイド養成や観光PRなど外国人客誘致の取り組みも欠かせない。
(日本経済新聞)



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