利用客の減少が続く県内スキー場は、スキー人口のすそ野を広げる対策が急務になっている(昨年11月22日、安比高原スキー場で) ■八幡平4スキー場楽しさ伝え、すそ野広げる

八幡平市の安比高原、田山、八幡平リゾート(パノラマ、下倉)の4スキー場は今季、小学生以上の初心者を対象に、スキーとスノーボードの無料レッスンを開講する。

低迷するスキーヤー人口を増やすには、初心者をターゲットにスノースポーツの楽しさを知ってもらい、すそ野を広げるのが不可欠と考えた。複数のスキー場が連携して無料レッスンを開くのは県内では初の試み。

開講期間は、雪質が比較的良好な時期を選んだ。安比高原と八幡平リゾートは12月18日〜来年3月31日(一部繁忙期を除く)で、毎日、スキーとスノーボードのレッスンを行う。

田山はスキーレッスンのみで、12月26日〜来年3月21日の土日祝休日を中心に開講する。いずれも前日までに各スキー場への予約が必要。
国の緊急雇用創出事業を活用し、4スキー場で連携して新たにインストラクターを計10人雇う。初心者レッスンは人数が多くなりがちだが、きめ細かな指導でスキーを好きになってもらおうと1クラス最大4人の少人数制にした。

用具の取り扱いや歩き方、リフトを使った初心者コースの滑走まで教える。学校や子供会など団体でも申し込める。安比高原で同様のレッスンを受けると、通常料金は半日で1人3700円になる。

県観光課によると、県内スキー場の利用客数は1991〜92年シーズンの372万人をピークに減り続け、2009〜10年は102万人まで落ち込んだ。100万人割れを目前に、関係者は危機感を募らせている。

県内では、これまでもリフト券や用具のレンタル、場所によっては温泉、宿泊などのセット割引サービスを充実させるなどして利用客を増やす努力をしてきた。

しかし、岩手スキー場協会の担当者は「客層は学生時代などにスキーブームを経験したバブル世代や中高年が中心」と話し、高校生以下、特に小学生の心をつかむのが急務となっていた。

協会は07年、体育の授業でスキーの楽しさを伝えてもらおうと、小学校教諭を対象にリフト券などをセットした格安レッスンも開講したが、期待したほどの効果が出ていなかった。

安比高原スキー場の佐藤圭一総支配人は「北国の岩手でも、子どもの“雪離れ”が進んでいる。スノースポーツが楽しくなるには、ある程度の練習が必要だが、そのハードルを越える手伝いができれば」と話している。
(読売新聞)