経営不振で04年に閉鎖した比良山スキー場(大津市北比良)跡地で土砂が崩れ、大量のごみが露出していることが県などの調査で分かった。

一帯の比良山系は国定公園だが、経営会社(解散)の親会社だった京阪電鉄のモニタリング調査報告書には記録されていなかった。

県自然環境保全課は近く同社と合同で現地調査し、土砂の流出防止やごみの撤去を求めていく。

県や同社によると、スキー場は1961年、比良山系で最も高い武奈ケ岳(標高1214メートル)近くで開業。

全長計約2300メートルのリフトとロープウエーをかけ、高層湿原の広がっていた八雲ケ原の一部約2500平方メートルを埋め立ててゲレンデ化したが、利用客が減り、04年3月に閉鎖された。
リフトやロッジは同社が07年11月までに9億円をかけて撤去し、湿原跡に池の造成や植樹をした。

だが08年10月、登山者団体が登山道の土砂が崩れているのを確認。ロッジがあった個所でも土砂崩れの跡を発見し、下に埋まっていたスキー場のものとみられる食器の破片や樹脂パイプなど大量のごみを見つけた。

土砂やごみは湿原や「日本の滝百選」にも選ばれた八淵の滝(高島市)につながる川に流れ込んでおり、植樹した苗木も枯れたり、食害で全滅していたという。

県は「ごみは戦後の乱開発の遺産。池を作って生態系の再生を図っても、土砂やごみを放置しては無駄になる。早急に対策を求めたい」と話す。

一方、施設の撤去後、京阪が県や地元の北比良財産区に毎年提出しているモニタリング調査の報告書に、土砂崩れやごみの露出は触れられていなかった。

同社事業統括室は「調査は造成した池が中心で、周囲の土砂やごみの流出は把握していなかった。

現地の状態を早急に確認したい」と説明している。
(毎日新聞)