岩手県北上市の伊藤彬市長は20日、市議会全員協議会で、利用者減で経営難に陥っている夏油高原スキー場(同市)の支援策として、運営する民間会社が林野庁に支払っている土地代を市で負担する考えを示した。市議会9月定例会に、本年度の土地代として運営補助金1967万円を計上した補正予算案を提出する。

協議会で市は、支援の理由として(1)雇用面などスキー場の地域経済への波及効果が大きい(2)スキー場が廃止になった場合、建物を所有する市に原状回復義務が生じ、数十億円の負担が必要になる―ことなどを挙げた。

伊藤市長は「民間であってもまちづくりの中核施設であり、大事にしたい」と支援の必要性を強調した。市は来年度以降も引き続き土地代を負担する方針。

夏油高原スキー場は加森観光(札幌市)の子会社が運営する。市によると、2000年度に約20万3000人だった利用者は09年度、約8万3000人まで減少し、3期連続赤字となった。

加森観光は昨年6月、市に土地代のほか修繕費、除雪費の負担を要請。修繕費と除雪費(計年7000万円以上)について、市は財政事情から応じなかった。

同スキー場は1993年の開業。02年に第3セクターから加森観光に経営権が移され、市はロッジやリフトなどの施設を無償貸与している。
(河北新報)