父親の義幸さん(奥)とスノーボードの手入れをする今井郁海君上田市の丸子北中学校2年生、今井郁海(いくみ)君(13)=上田市生田=が、ニュージーランド・カードロナで24日から3日間開かれる「国際スキー連盟(FIS)スノーボードジュニア世界選手権」のハーフパイプに出場する。10人の日本選手団の中で最年少。6月にプロ登録し、今回が初の国際舞台だ。149センチと小柄だが、自他共に認める「負けず嫌い」といい、「自分よりうまい選手に会えるのが楽しみ。決勝に残れるように全力を尽くす」と活躍を期している。

小学1年のころ、父の義幸さん(40)が趣味で楽しんでいた影響でスノーボードをするようになった。1年後、1学年上の平野英樹君(15)=新潟県村上市=がハーフパイプで軽やかにジャンプを決める姿をインターネットで見て、衝撃を受けた。「すごくかっこいい。自分もやりたい」と、すぐに義幸さんと一緒に新潟へ平野君を訪ねた。目の前で技術の高さを見せてもらい、ハーフパイプにのめり込んでいった。

軽井沢プリンスホテルスキー場(北佐久郡軽井沢町)のハーフパイプのスクールに所属。奥只見丸山スキー場(新潟県魚沼市)で国内トップクラスの選手たちとの練習にも参加した。「みんな自分よりずっと上手。絶対負けたくない」と気持ちを高め、練習に励んできた。

「試合で失敗した時はパイプの底で号泣してしまい、親でも話し掛けられない」と義幸さん。勝ち気で、難易度が高い技にも積極的に挑戦する姿勢が評価され、11歳で全日本スキー連盟の強化選手に選ばれた。2008年のJOC(日本オリンピック委員会)ジュニアオリンピックカップ(愛媛県東温市)、09年の高井富士カップ(下高井郡山ノ内町)などで優勝を重ねた。

苦い経験も味わった。3位以内でプロに昇格できる09年3月の全日本アマチュア戦決勝。挑んだ大技で転倒し、12位に終わった。プロ入りを1年遅らせることになったが「冷静さを失わず、技の精度を高めることが大事」という教訓を得た。その後は安定感を高めるためにジムトレーニングを取り入れ、身体のバランス改善に取り組んだ。

ひざの関節の成長痛で今春はほとんど練習できない時期もあったが、義幸さんは「スノーボーダーとして伸びるために必要な過程。今は結果よりも自分の世界を広げてほしい」と期待する。「飛んだ時に浮遊感を味わったり、仲間に『今の技いいね』と言ってもらえたりした時が気持ちいい」と郁海君。「目標は14年のソチ五輪の表彰台。(バンクーバー五輪金メダルの)ショーン・ホワイトに少しでも近づきたい」と夢を膨らませている。
(信濃毎日新聞)