トランポリン全国高校選手権で最高難度点賞に輝いた成田緑夢トランポリンで、五輪金メダリストを超えた高校生が誕生した。今月8日まで行われた全国高校選手権(秋田)の男子個人で、成田緑夢(ぐりむ、上宮高2年)は歴代最高16・3点で最高難度点を受賞。06年トリノ五輪スノボード代表だった成田童夢(24)、今井メロ(22)の弟が、きょうだいとは違う競技で五輪の舞台を目指す。

緑夢が、欲しかった“勲章”を手に入れた。最高難度点賞の盾だ。10回連続の異なる跳躍の難度点を合わせた16・3は歴代最高。北京五輪で金メダルに輝いた陸春龍(中国)の16・2も上回った。「(高校一を決める)高校選手権の試合で取れたのがよかったと思います」。演技点との合計で争う競技は、決勝で失敗して10位。それでも十分なインパクトを残した。

スノボの練習器具として、成田家ではトランポリンは欠かせなかった。1歳からスノボに親しんでいた緑夢だが、4年前に大阪市内のクラブに入り、兄や姉とは
違う新たな競技も始めた。約200万円する試合用のトランポリンを自費で購入した父・隆史さん(61)が昨年、スノボと同様に自らのクラブ「夢くらぶ」を設立。緑夢も所属先を変更した。成田緑夢は6メートルを超す跳躍で練習場の天井スレスレに跳ぶ

「目標は6年後の五輪。世界、中国を見て、やってる」と力説する父の下、完成度が直結する演技点より、難度点アップに主眼を置き取り組んでいる。

兄と昨冬に「5年ぶりに滑った」というスノボに加え、5月からは海上で行うウェイクボードも始めた。他種目でも抜群のセンスを発揮する16歳。高校選手権で10回の跳躍中、3回宙返りを4回入れた構成は、五輪代表でもそういない。「これからは3回宙返りをもっと跳べるようにしたい」。まだ演技は荒削りだが、その分、大きな可能性を秘めていることは確かだ。

◆成田緑夢(なりた・ぐりむ)1994年2月1日、大阪・住之江区生まれ。16歳。スノーボードでは小学生時代から国際大会のジュニア部門で優勝し、98年長野五輪では前走デモンストレーターを務めた経験もある。トランポリンでは昨年の全国高校選手権で14位。今年のU―18日本代表で、最新の日本ランクは21位。167センチ、52キロ。