大鰐温泉スキー場(大鰐町)のロープウエー駅で今年2月、ゴンドラ(6人乗り)の追突事故があったにもかかわらず、施設を管理する町の第三セクター「大鰐地域総合開発(OSK)」(社長・二川原和男町長)が町や国土交通省東北運輸局などへの報告を怠っていたことが19日、分かった。けが人はなく、軽微な事故と判断していたためで、町議の問い合わせで判明、OSKは9日に町へ報告書を提出した。

◇東北運輸局、事情を聴取「一報はしていただきたい」
事故を町に問い合わせた内海繁勝町議が入手した事故報告書などによると、事故は2月14日午前11時ごろ、阿闍羅(あじゃら)山ふもとの山麓(さんろく)駅の下り線で発生。1台のゴンドラが降り場を過ぎた最終カーブ付近で止まり、後続のゴンドラが追突した。2台とも空きゴンドラで、それぞれ前部と後部のアクリルガラスが損傷。ゴンドラをつり下げるレールに小さな亀裂があり、先行のゴンドラが停止したらしい。亀裂は腐食か金属疲労が原因とみられる。

事故後、OSKは亀裂部分を溶接修理し、約1時間後、運転を再開。上り線で止まったままだったゴンドラ約40台に乗っていたとみられるスキー客約110人は事故直後、山頂駅(標高709メートル)で降ろした。体調を崩した乗客はいなかった。

東北運輸局は「事故の一報はしていただきたい」と言う。4月16日にOSKから電話連絡があり、詳しい事情を聞いている。二川原町長は「いかに軽微でも速やかに町に報告すべきだ」と話しているが、OSK社長としての責任を問う声が上がる可能性もある。また、内海町議は「大事故につながりかねないのに報告を放置するとは」と批判している。

OSKは06年度から同スキー場の指定管理者となったが、今年4〜9月の指定管理者とする議案は3月議会で否決されている。
(毎日新聞)