◇悪天候で 「冬山登山の認識薄い」
埼玉、千葉両県からのスノーボーダー男女3人が湯沢町のかぐらスキー場から山に入って道に迷い、県警ヘリで8日に救助された遭難事故で、3人が入山した6日、同スキー場から登山道への入り口には、悪天候のため立ち入り禁止のネットが張られていたことが9日、分かった。3人はネットをくぐるなどして登山道に入った可能性が高い。

同スキー場の管理事務所によると、スキー場の駐車場から、ロープウエーやリフトなどを乗り継いで到達できる標高1850メートルの地点までがスキー場の管理区域という。

同地点には、スキー場から山に入る場合には登山計画書を提出するよう呼び掛ける看板と届け出箱が設置されている。また、悪天候時には立ち入りを禁止するため、高さ約1・5メートルのポールにネットを張って、登山道の入り口を閉鎖している。

3人が入山したのは6日だが、当時は霧が濃く雨も降っていたため、前日からネットを張って閉鎖していたという。

同事務所の担当者は「スキー場としては『ここから先は危険ですよ』と訴えることしかできない。それでも、入山する場合は、自己責任ということになる」と話す。

ここ数年、同スキー場から山に入り、神楽ケ峰(標高2029メートル)山頂から山スキーや山ボードを楽しむ人が増えているという。「新雪で滑りたいという気持ちは分かるが、安全を第一に考えてほしい」と担当者は呼びかける。

山岳遭難防止活動にあたる県県民スポーツ課の佐藤大介主任は「スキー場のコース外に出て滑ることが非常に危険であることを認識してほしい」と指摘。3人が登山計画書を提出していなかったことに関して「(実際の入山件数に対して)登山計画書の提出件数は非常に少ない。特にスキーヤーやスノーボーダーには『冬山登山』という認識が薄いのでは」と警鐘を鳴らす。
(毎日新聞)