◇雪洞などで過ごす
湯沢町のかぐらスキー場にスノーボードをしに来ていた男女3人が遭難した事故は、県警のヘリが8日午後、西に約8キロ離れた津南町大赤沢の沢筋で3人を発見し、救助した。

3人は高校の同級生でスノーボード仲間でもあり、うち男性2人はスノーボード歴10年のキャリアがあったが、「ルートの確認をしっかりしていなかった」と反省の弁を述べた。

苗場山山岳救助隊の男性隊員(63)は「悪天候時、道に迷った時は早めに引き返す勇気をもってほしい。登山計画書を提出するなど対策を取っていれば、発生時に情報が交錯することはなかったはず」と指摘した。

救助されたのは、さいたま市桜区、自営業、谷川大輝さん(40)▽同市浦和区、会社員、白田剛史さん(40)▽千葉県流山市、歯科衛生士、西川智恵さん(40)の3人。このうち西川さんは胸の骨を折るなどの重傷を負っていた。

谷川さんから「雪山で遭難した」と携帯電話で1回目の110番があったのは、7日午後3時20分ごろ。発信地はスキー場西側の尾根を越えた津南町小松原周辺とみられた。十日町署などが捜索活動を始めたが、3人を発見できず、同日夜いったん捜索は打ち切った。8日午前7時から、湯沢町山岳遭難救助隊やスキー場の職員なども加わり35人態勢で捜索を再開した。

午前9時ごろ、再び谷川さんから「道に迷ってどこかの山小屋にいる。2人とは、はぐれた」と長野県警に110番。午後1時5分ごろ、県警のヘリが津南町大赤沢付近の硫黄川沿いを歩いている白田さんと西川さんを発見。さらに上流約600メートルの農作業小屋で谷川さんを救助した。

救助後、十日町署で会見した谷川さんと白田さんは「大変ご迷惑をかけて申し訳ない。ルート確認をしっかりしていないなど計画性がなかった」と謝罪した。

3人は6日朝から、スキー場のロープウエーやリフトなどを上り、さらに神楽ケ峰(標高2029メートル)から滑走しようと、山頂を目指していて、道に迷ったという。

同日夜は、持っていたスコップで雪洞を掘り、一夜を過ごした。ナッツバーのような携帯食を1人2個ずつ持っており、雪や沢の水を飲んでしのいだという。

7日午前7時ごろ、下山途中に西川さんが滑落してけがをした。白田さんと西川さんを残し、谷川さんが携帯電話の通じる所を目指し1人で下山。2人とはぐれ、小屋で救助を待っていたという。
(毎日新聞)