◇ゆとり教育で時間減少 新要領で来年度復活へ
若者に人気のスノーボード。スキーとともに、雪国の代表的なスポーツとして認知されつつあるが、体育の授業に取り入れる学校はごく一部だ。一方、スキー授業もゆとり教育の影響で体育の授業時間数が減り、取り組む学校が減っている。学校でのウインタースポーツ事情を探った。

□■スノボー初体験
札幌市手稲区のサッポロテイネスキー場で2月上旬、小学生対象のスノーボードの体験授業が行われた。参加したのは同区の市立星置東小学校(桜田豊校長、児童数382人)の6年生64人。スノーボードを体育に取り入れる高校はあるが、小学校では初めて。

授業は米国のスノーボードメーカー、バートン社が企画。同小は昨冬、札幌出身のプロスキーヤー、児玉毅さんを招いた授業を行ったのが縁で選ばれた。

同社がエッジや材質に工夫を凝らし、初心者向けに転びにくく曲がりやすいボードを用意した。インストラクターは元五輪選手のプロスノーボーダーら10人。大半の児童が初体験とあって、靴の履き方から丁寧に指導された。

インストラクターが「ボードには前足から入れて」「山側を背にしながら、ボードに乗るのが基本」とアドバイスし、児童たちは緩斜面のゲレンデに立った。最初は転んでばかりいた児童もシュプールを描けるようになった。参加した折坂美和さん(12)は「スノーボードは初めて。スキーは足の自由がもっと利くけど、ボードは難しい。でも、またやってみたい」と笑顔で話した。

□■授業減の影響
スキー授業の取り組みは全体的には低迷しているのが現状だ。道教委によると、スキー授業の実施状況は、昨年度が高校66・5%、中学校52・3%、小学校74・2%。5年前に比べて、小学校は横ばいだが、高校で7・5%、中学校で5・5%減少した。

その背景に、98年度に学習指導要領が改訂され、ゆとり教育で小学校高学年の年間総授業時間数が945時間と70時間減ったことがある。中でも体育は90時間と15時間減った。また、少子化の影響で、学校規模が小さくなり、複数の体育教諭がグループ別に指導するスキー授業に対応できない事情も追い打ちをかけた。

□■指導者を派遣
札幌市は冬季スポーツの振興策の一環として、06年度からスキー学習支援事業を実施している。札幌スキー連盟に所属する指導者を中学校に派遣。08年度から、高校へも拡大した。昨年度は中学校21校、高校1校に派遣し、スキー授業の充実を図る。

小学校で2011年度、中学校で12年度からスタートする新学習指導要領で、小学校1〜4年の体育の授業時間数はゆとり教育以前と同じ時間数に復活する。市スポーツ部は「ウインタースポーツの活性化のため、学校と一緒にさまざまなスキー競技を子供たちに体験させ、楽しさを伝えたい」としている。
(毎日新聞)