予選1本目の内容を2回続けていれば、楽々と決勝トーナメントに進出できた。しかし、序盤からバランスを崩して滑走した2本目は、1本目から3秒以上遅れる大誤算。「メダルを狙う」と心を決めてきた2度目の五輪、上位進出の夢はかなわなかった。

「本当に悔しい、体は動いていたのに」。家根谷は1本目を好感触で終えたが、降雨で雪質が変化していく悪コンディションに、2本目は戸惑った。「表面がきれいだった1本目と違って、ボコボコの場所があって足を取られてミスが多かった」。18位に終わった前回トリノ大会とは違い、緊張はしなかった。「落ち着いてスタートに集中できた」というが、成長した姿を結果につなげられなかった。

神戸で育ち、15年前の阪神大震災では、叔母の原田初江さんを亡くした。高校、大学を北海道で過ごした後、被災した人々を元気づけようと、大好きな神戸に3年前戻ってきた。新たな気持ちで臨んだバンクーバー。「地元がすごく応援してくれた。お返ししたかったが残念。世界一になるまで辞められないと思います」。この悔しさを、次への力に変える。
(産経新聞)