岡田良菜さん(写真:産経新聞)■高さと負けん気が武器

夢見てきた舞台がいよいよ迫ってきた。希望に胸を高鳴らせる。

伸び盛りの19歳。35歳の山岡聡子(アネックス)、31歳の中島志保(桃源郷ク)とベテラン2人が引っ張ってきた日本の女子ハーフパイプ(HP)の世界で、待望久しい新世代の星だ。

昨季は1月の世界選手権で8位、2月のW杯で初の表彰台となる3位に入るなど急成長。全日本選手権も初制覇した。今季のW杯も開幕2戦で6位と4位。山岡、中島を上回り、初の五輪代表も確実だ。

両親の影響を受け、スノーボードを始めたのが小学2年。HPは中学校に入ってからと、まだ6年の経験しかないが、五輪のメダルも視野に入れる。

最大の武器が抜群の運動神経を生かしたエアの高さだ。中学時代、走り幅跳びで滋賀県大会7位。高校時代の担任だった奥田浩信教諭は「短距離走は陸上部の選手よりも速く、学年トップ。筋力、瞬発力もすごかったし、何をしてもうまかった」と舌をまく。「世界で戦うためには『高さ』が必須」と全日本チームの綿谷直樹チーフコーチの期待も大きい。

珍しい名前の良菜(らな)はアニメ「未来少年コナン」に登場するヒロイン「ラナ」に由来する。敵に連れ去られても屈することなく、主人公コナンとともに冒険に立ち向かうラナと同様、気持ちの強さも持ち味だ。

雪のない滋賀県大津市出身だが、「雪国生まれじゃないことが、負けん気になっている」。高校3年時、大学から進学の誘いもあったが、「五輪に集中したい。このチャンスに賭けたい」と地元の同県栗東市のスノーボード店で働きながら夢を追う道を選んだ。夏場は男子の青野令(松山大)らが練習する愛媛県東温市の室内施設「アクロス重信」に出向き、腕を磨く。

現在は米国で合宿中。「難度の高い技をすると、エアが低くなる。技をして高さも出したい」。期待の新星は勝利に向かって貪欲(どんよく)だ。

初めての夢舞台、参加するだけでは終わらない。

【プロフィル】岡田良菜
おかだ・らな 1991年1月5日生まれ。滋賀県大津市出身。フッド所属。小2でスノーボードを始め、HPの大会には中1の時、初出場。2006年11月からW杯参戦。最高位は昨年2月のカナダ・ストーンハム大会の3位。滋賀短大付高卒。163センチ、50キロ。

(産経新聞)