冬に入った東北で、高温、少雪が続いている。7日は二十四節気の一つ「大雪」。大雪が降り始めるころとされるが、山沿いなど一部を除き、ほとんど雪がない。仙台管区気象台は「暖冬」予想には慎重だが、当面は高温傾向が続く見通し。冬将軍の到来が待ち遠しいスキー場や、気候に価格が左右される農産物市場などの関係者は空模様に気をもんでいる。

▼日照時間2倍に
仙台管区気象台によると、東北の少雪は上空の気流の関係で11月下旬以降、寒気が入りにくくなっているため。気温が高いことから、雨になるか、雪が降っても積もる前に解けてしまうという。高温傾向は12月中旬まで続くと予想している。

気象台の1カ月予報では、12月の日本列島付近は暖かい空気が入りやすい。この状態では大陸に高気圧、日本の東海上に低気圧という「西高東低」の冬らしい気圧配置も強まりにくい。

平年なら雪の日も多い日本海側はこのところ、好天続きだ。3日まで1週間の日照時間は秋田で平年の2.3倍の29.3時間、酒田で2.0倍の25.3時間に達した。

栗原市駒ノ湯、仙台市新川など宮城県内の7地点は11月の降雪がなかった。記録的暖冬だった2006〜07年以来で、豪雪地帯の福島県只見や尾花沢も降雪ゼロだった。

気象台は「12月から来年2月という長い目で見ると、必ずしも『暖冬』の予測ではない。今月中旬以降は強い寒気の南下もある見込み」(気候・調査課)と話している。

▼露地物値下がり
少雪、高温傾向で打撃を受けているのがスキー場だ。八幡平市の安比高原は11月22、23の両日、一部のゲレンデをプレオープンし、約1800人が雪の感触を楽しんだ。本格営業を28日から始める予定だったが、6日まで見合わせた。

営業企画部の高橋一彰さん(30)は「氷点下3度程度にならないと人工降雪機も動かせない」と残念そう。「まだ序盤なので、焦らずに待ちたい」と今後の冷え込みに期待する。

冬場の食卓を飾る鍋物に欠かせない白菜、大根などは少雪の影響で価格が下落している。仙台市中央卸売市場の青果卸「宮果」の赤間一郎常務(60)は「入荷量は前年並みだが、大根は3割安、白菜は2割安、キャベツは半値に近い水準」と言う。

露地物は通常、東北が降雪期を迎えると関東などの出荷が増える「産地リレー」で価格も安定する。この冬は東北産の出荷が終わる前に次の産地の野菜が出回り、競争が激化している。

赤間さんは「今年は品質も上々。鍋物が恋しくなるような日が続いて消費が伸びれば、生産者の励みにもなる」と本格的な冬の訪れを待ちわびている。
(河北新報)