積雪ゼロで寂しいスキー場開きとなった「みやぎ蔵王えぼしスキー場」=2009年12月1日、豊田英夫撮影スキー場に雪がない。色づいた葉もまだ木々に残る。師走に入ったが、暖冬傾向はくっきり表れている。このお天気、これからどうなる?

宮城県蔵王町遠刈田(とおがった)温泉の「みやぎ蔵王えぼしスキー場」で1日に行われたスキー場開き。だが、ゲレンデは土色のまま。模範滑走なども中止され、関係者100人が出席した式典はテープカットとこけしをかたどった「スキー場開き」の看板を設置しただけの寂しい幕開けとなった。

5日にオープンを控える山形側の蔵王温泉スキー場(山形市)も3日のゲレンデには雪がなかった。蔵王温泉観光協会の堀利重理事は「滑走には最低30センチ必要。この時期雪が全くなかったことはここ数年なかった。早く降ってほしい」と心配顔だ。

リフト運転を休止したままゲレンデを開放、スノーボーダーがあちこちの草地を避けながら滑るのが、秋田八幡平スキー場(秋田県鹿角市)。11月20日にオープンしたが、積雪量は今月3日現在10センチ。従業員の松宮郁代さんは「昨年の今ごろは1メートルほどの雪があったのに」と話す。4日未明には山沿いに積雪との予報だが……。

シーズン最終盤のはずの紅葉にも異変が。宇都宮市の栃木県中央公園では今もモミジ、ミズナラなどの紅葉が見られる。同公園管理事務所によると紅葉は例年、11月中旬には終わるが、09年は公園全体の木の3〜4割ほどの葉が残っている。

京都・嵐山でも紅葉の見ごろが今も続く。京都嵐山保勝会の田中克彦専務理事は「本来は冷え込んでいるからこそ風情を感じられるが、今年は行楽日和という言葉がぴったり。これほど暖かいのは初めて。渡月橋を歩く観光客も上着を脱いでいますよ」と話す。

気象庁は12月1日「異常天候早期警戒情報」を出し、6〜15日まで北・東日本を中心に気温が高くなる見通しを示した。今年は暖冬の予想で、特に日本の西側ほど暖かい冬になるという。

気象予報士の大野治夫さんは「今年は、冬型の『西高東低』の気圧配置が、3日以上長続きしたことがないんですよ」と話す。高温少雪と観測記録の更新が相次ぐ暖冬となった06年から07年の冬も、冬型が長続きしたのは3回。「今年は06年と同じような状況」と指摘する。

気象庁によると、原因の一つは、今夏から発生している「エルニーニョ現象」と見られる。太平洋中央部から南米ペルー沖にかけて海面水温が高くなるもので、日本を含めた中緯度の大気の流れに影響を与え、異常気象の一因ともされる。3年前も、エルニーニョ現象の影響だった。今回も、発生は来春まで続くと見られ、日本海側の降雪量は東から西日本を中心に少ないと予想される。
(毎日新聞)