◇県も予算つけ本腰
スキーシーズンが始まるのを前に、県内スキー場や県が、オーストラリアや中国など外国からの誘客を本格化させている。世界経済の低迷や円高など不安要素もあるものの、国内市場が縮小傾向にある中、海外に活路を見いだしたい考えだ。

県内のスキー客数は91〜92年の約372万人をピークに08〜09年は約106万人と減少し続けている。県内最大規模の安比高原スキー場も同様だ。運営する岩手ホテルアンドリゾートによると、利用客は08〜09年に延べ約51万人で、99〜00年の約100万人から半減したという。

そこで、4、5年前から外国からの誘客を始め、まず韓国に力を入れた。だが、円高・ウォン安の影響で、08〜09年は前季(約2500人)の4割減に。今年は豪州により力を入れ、中国に手を広げることにした。豪州では、従来2社だった安比ツアー商品を販売する業者を8社に拡大。今月上旬には中国・大連から旅行業者や地元マスコミを招いた。

同社安比営業本部の大畠孝志本部長は、「未開拓の市場で、豪州は今年、昨年の倍の200泊まで伸ばしたい。中国もなんとか今季中に売り始めたい」と意気込む。

県も、冬の観光客の約2割を占めるスキー客数の低迷に危機感を募らせる。予算約1340万円で誘客の委託事業を受けた同社は、2人の外国スキー客担当従業員を採用し、海外の旅行業者との折衝などに当たらせている。県観光課の藤田徹総括課長は「従来は海外を市場として認知していなかった。今後は本腰を入れていく」と話す。
(毎日新聞)