群馬県内にスキーシーズンが到来し、14日には先陣を切り2スキー場がオープンする。レジャーの多様化や少子化に加え、今年は「暖冬」「高速道路割引」の“壁”も立ちはだかり、県内のウインタースポーツを取り巻く環境は厳しくなる一方だが、各スキー場は巻き返しに向け対策を練っている。(本間英士)

20以上のスキー場があり、県の冬季観光の柱でもあるスキー。だが、近年の集客の落ち込みは激しい。県スキー場経営者協会によると、昨季の入場者数は約234万人で、ピーク時の約532万人(平成4〜5年)から半減。同協会の星野寛会長は「レジャーの多様化や、少子化の影響が非常に大きい」と語る。

そこに追い打ちをかけるように、地球温暖化の影響も。気象庁がまとめた11月から来年1月までの3カ月予報によると、関東甲信地方の平均気温は「平年より高い確率が50%」。暖冬が予想され、降雪量への懸念が強まっている。

14日にオープンする丸沼高原スキー場(片品村)では、昨年より開幕日を1週間遅らせたが、関係者は「この時期までに、例年だと3回は降るはずの雪が、今年はまだ1回」と顔をしかめる。人工雪製造工場を約20日にわたりフル稼働させ、積雪約50センチのコースを完成し、まずは良コンディションで開幕を迎えることができるというが、「できればもっと天然雪が降ってくれないと…」と不安は尽きない。

さらに、今年は地方圏高速道路の通行料を上限千円とする「ETC(自動料金収受システム)休日特別割引」の適用から初めて迎えるシーズン。星野会長は「休日割引により、観光客が県内を素通りして、新潟や東北など遠くのスキー場まで出てしまうのではないか」と危惧(きぐ)する。

こうした逆境を打開するため、利根沼田地域の18スキー場は17日、「利根沼田地区スキー場広報宣伝協議会」を設立。高速道路のサービスエリアでのイベント開催などPR活動を強化するほか、16のスキー場は大手情報検索サイト「ぐるなび」に加盟。若者に照準を合わせ、食事やリフトの割引券などをインターネット上で発行し、集客アップを図る方針だ。

同協議会準備委員の堀之内康潔さんは「個別のPRだけでは効果は薄い。各スキー場が連携し、群馬のスキー場の魅力を他県の人にも発信していきたい」と話している。
(産経新聞)