今季W杯開幕戦で自己最高の5位に入り、2度目の五輪に向けて順調なスタートを切ったスノーボードクロスの藤森由香(堀健二撮影)(写真:産経新聞)新たに正式種目となった2006年トリノ五輪で7位入賞。その後はスノーボードクロスの競技レベルが急激に上がったことや故障も影響して苦戦続きだったが、アルゼンチンで行われた今年9月の今季ワールドカップ(W杯)開幕戦では、自己最高の5位と健闘。2度目の夢舞台に向け、大きな自信をつかんだ。

昨季はW杯で12位が最高。世界選手権も予選敗退で22位に終わった。1月には左足裏の靱帯(じんたい)を損傷し、3月は左足かかとの骨膜(こつまく)炎を患った。「今までで一番、成績が上がらなかったシーズン」と振り返る。じくじたる思いを抱えながら五輪1年前の冬季を過ごしたが、この悔しさを、次のステップアップへの力に変えた。

今春以降は「治療とともに、鍛えるところは徹底的に鍛えたい」と意欲的に体力強化に取り組んだ。「昨年と違うのは100%のフィジカル」との手応えごたえが、理想の滑りにつながってきている。

「出られるとは思わなかった」というトリノ五輪を経験したことで、得たものは多い。五輪は「精神面がより大切」と感じている。以前は「自分を隠す人間だった。気が弱かった」というが、「普段の生活から変えること。いろんな人に接することが大事」と、日常から自己改革を心がけてきた。

今後は、11月5日にスイスへ出発し、雪上トレーニングを積む。W杯第2戦は12月18、19日に米国で予定されているが、さらに自信を増して本番を迎えられそう。同時に4人が滑走、波乱も多くスリリングな競技であるスノーボードクロスについて「理解してもらえる人は増えた」と実感している。注目される中で、23歳になった美女アスリートは、結果を残す覚悟でいる。

■ふじもり・ゆか 1986年6月11日生まれ、長野県出身。2006年トリノ五輪では、同大会から正式種目となったスノーボードクロスで7位入賞。今年9月のW杯今季開幕戦では自己最高5位に入った。アルビレックス新潟。159センチ、50キロ。