閉鎖テーマパークや荒れ果てたビルなどの「廃虚」が、インターネットなどを通じて人気化している。しかし、非行少年のたまり場になるなど問題となるケースは多く、地元では不安の声が聞かれる。

22日午後6時ごろ、新潟県阿賀野市笹岡の閉鎖テーマパーク「ロシア村」の関連施設、「マールイホテル」の1階ホール付近から出火し、コンクリート3階建てのホテル1〜3階の約350平方メートルが焼けた。阿賀野署の調べでは、電気、ガスは止まっており、放火の疑いもあるという。

ロシア村は経営不振で平成16年に閉園し、興味本位で立ち入る若者らに荒らされた。村に通じる道路は入り口の数百メートル手前で施錠された門によって閉ざされているが、近くまでつながる林道から何者かが入り込んでいるらしい。このため、地元の管理団体は、この入り口も廃車でふさいだが、その車はひっくり返されてスプレーで落書きされていた。地元住民は、「夜になると物を壊す音がする」といった不安を訴えてきた。

村内施設のドアはこじ開けられ、窓ガラスが割られて惨憺(さんたん)たるありさま。ネット上には、そんな写真が何枚も出回り、「(原発事故が起きた)チェルノブイリのようだ」などと書き込まれている。

玄界灘に浮かぶ廃虚の島、端島(はじま=長崎市)は、かつての炭坑の町「軍艦島」(通称)として知られ、今年春に観光訪問が解禁されると、ツアー申し込みが殺到した。廃虚人気は、こうした有名スポットだけでなく、甲信越の閉鎖テーマパークやホテル、スキー場跡に及び、ネット上で紹介されている施設も多い。

ただ、廃虚とはいえ無断で入り込めば建造物侵入などの罪に問われる。老朽化して危険な施設もあり、関係者は対策に悩んでいる。
(産経新聞)