開催まで1年を切ったバンクーバー五輪に向け、日本オリンピック委員会(JOC)が冬季全競技の強化指定選手とコーチを対象とした合同合宿を行う。夏季、冬季競技を通じて初の試みで、5月8〜10日と6月5〜7日に東京都北区のナショナルトレーニングセンター(NTC)で実施。五輪の前に「チームジャパン」としての結束力アップを図る。(石井那納子)

5月の合宿にはフィギュアスケートの織田信成(関大)、ジャンプの伊藤大貴(雪印)、スノーボードの青野令(スノーフレンズク)ら選手95人を含む157人が参加予定。6月にはモーグルの上村愛子(北野建設)も参加する予定だ。JOCではこれまで指導者を対象とした研修会は開いてきたが、選手を含む合同合宿は初めて。夏季競技以上に競技・種目で練習場所が異なる冬季競技で、これほど多くの選手がそろうのは前例がない。

冬季五輪のメダル獲得数は地元開催だった1998年の長野大会の10個を最多として減少が続いており、前回のトリノ大会ではフィギュアスケートの金1個に終わった。JOCでは競技間の枠を超えた取り組みで刺激を与え合い、メダル数、入賞者数の増加に結びつけたい考えだ。今回の合宿では、「勝負脳の鍛え方」の著者として知られる日大大学院の林成之教授の講演や、五輪開催地のカナダが取り組んでいる表彰台独占プログラムの紹介、夏季競技の選手も交えて基礎体力比較テストなどが行われる。

昨夏の北京五輪前には、昨春稼働のNTCを利用したトレーニングを通じて競技間の情報交換が活発に行われ、JOC強化部によると「新たな練習メニューを考案したり、選手同士で情報交換も行われました」。選手同士が顔見知りになったことで、北京の選手村での共同生活も円滑になったという。JOC強化部では今回の合同合宿を通じて、冬季競技でも情報の共有化や「チームジャパン」としての結束力アップ、さらに「日本代表としての自覚と責任を感じてほしい」と期待を込めている。
(産経新聞)