大阪府吹田市で育ちながら、スノーボードの魅力にのめり込み、パラレル大回転で2010年バンクーバー冬季五輪を目指す男がいる。

先月の世界選手権(韓国)で、同種目24位(予選落ち)だった21歳の野藤優貴(ゲットアップ)。今大会は「思うように滑れなかった」と悔し涙を流したが、世界の頂点を目指す気持ちに変わりはない。

親とサーフィンに行ったことがきっかけで、板に乗る喜びを知り、5歳でスノボに出会った。吹田市の高野台中学を卒業後は、競技専念のため北海道のチームに移ったが、当時は友達からもよくこう言われたという。「なんで、大阪に住んでて、そんなんやるねん」。周囲に雪競技での五輪を夢見る同級生など当然いなかったが、思いは揺るがなかった。

3年前に全日本選手権初優勝。世界ジュニア選手権3位などの実績を重ね、今季W杯での最高は14位。今回の世界選手権で予選落ちした日本男子代表4人は、「実力が似ており、2本タイムがそろわずに不安定」。上島コーチから高い評価を得られる選手はいないが、安定感が出れば五輪は届く位置にいる。

そのためには、「オンとオフの気持ちの切り替え」が重要だと痛感する野藤。ジュニア時代のライバルで、すでにトップ選手となったマシュー・モリソン(カナダ)とオリンピック決勝で対戦するのが夢だ。
(産経新聞)