陸上自衛隊員らが運んだ雪で急造した全国高校スキー大会のコース=長野県白馬村で2009年2月6日午前10時44分、渡辺諒撮影暖冬による深刻な雪不足で、東北や信越地方のスキー場などが悲鳴を上げている。98年冬季五輪の開催地、長野市では、市民レベルのスキー大会の中止が相次ぐ。各地の国際・全国レベルの大会やイベントでも山間部などから雪を運び込んで、ようやく開催にこぎつけるなど、関係者は対応に苦慮している。

長野市体育協会は10日、市民スキー大会(15日)の中止を決めた。3年連続の中止という。このほか市内で予定された県障害者スキー大会(8日)▽第33回聖山パノラマ大回転スキー大会(1日)も、競技に必要な約40センチの積雪が確保できず中止。関係者は「競技用の旗門すら立てられない」と嘆く。

長野県白馬村で今月あった全国高校スキー大会。村によると、積雪は昨年同月比4割しかなく、陸上自衛隊に依頼し7トントラックで54台分の雪を持ち込み、開催にこぎ着けた。北北海道代表で、おといねっぷ美術工芸高2年の大山龍之介選手は「何とか競技ができてよかった」。

福島県会津地方で3月2日から始まるフリースタイルスキーの世界選手権も事情は同じ。大会組織委員会によると、9日からモーグルとエアリアルの競技会場リステルスキーファンタジア(猪苗代町)への雪の輸送を始めた。大型ダンプ12台を使い、冬季閉鎖中の道路から約5000立方メートルの雪を運ぶという。

豪雪地帯の新潟県。17日開幕の「トキめき新潟国体」冬季大会スキー競技会会場の吉田クロスカントリー競技場(十日町市)は、例年なら160センチの積雪があるが09年は30センチ程度。11日も10トントラックで計550台分の雪を山間部から運んだが、すぐとけてしまう。「せめて1メートルほしい。このままでは競技できない」(市国体準備室)と気をもんでいる。

長野地方気象台は、各地で続く雪不足について「西高東低の冬型の気圧配置が持続しないため」とみている。
(毎日新聞)