30日、明らかになった慶大生による大麻事件。最近、大学生の“大麻汚染”は増加傾向にある。今月初めには、法政大の男子学生5人が警視庁に逮捕されていたことが判明。大麻売買の場所はキャンパスだった。「覚醒剤(かくせいざい)などと異なり、たばこのような軽い気持ちで手を出しやすい」(捜査関係者)という背景も一因とみられる。

法政大の事件では、乗用車内で大麻を所持していたなどとして、警視庁少年事件課が、大麻取締法違反(共同所持)などの疑いで、法政大2年の男子学生5人=犯行時はいずれも19歳=を逮捕。もう1人の学生と計6人で、同大多摩キャンパス(東京都町田市相原町)の図書館や会議室の個室で大麻を吸引していた。

大学生6人のうち2人は6月16日午前1時すぎ、東京都渋谷区円山町の駐車場に止めた乗用車内で大麻を所持していたとして同法違反で渋谷署に現行犯逮捕。

所持していた大麻が、5月27日に多摩キャンパスの校舎で経済学部2年の学生から5グラム3万円で買ったものだと分かり、この学生や一緒に吸っていた学生2人も逮捕された。

6人は大学のスノーボードサークルの仲間。キャンパスの図書館や会議室の個室で、大麻をたばこの巻紙で巻く「ジョイント」と呼ばれる方法で大麻を吸引していた。 

平成16年には、大麻を密輸したり自宅で栽培したりしていた中央大の学生4人が警視庁に逮捕されている。学生は、育てた大麻を高校生に販売していたという。

19年には関東学院大ラグビー部の部員が寮で大麻を栽培したとして、神奈川県警に逮捕された。今年に入ってからも、5月に関大生が大阪府吹田市のキャンパスで大麻を密売して逮捕。千葉県の私立大に通う中国人留学生や和光大の男子学生も大麻を所持したとして警視庁に逮捕されている。

警察庁のまとめでは、15、16年に大麻の所持や栽培などにより全国で摘発された大学生は100人を超え、17年には63人に減少したが、18年になって73人と再び増加傾向となった。

ほかの違法薬物より摘発者に占める学生の割合が高いのも、大麻の特徴といえる。

警視庁が今年1月から8月までに大麻取締法違反容疑で摘発した752人のうち、学生は9・2%を占めていた。覚せい剤取締法違反容疑で摘発された学生が1・3%だったのと比べると、大麻が学生に蔓延(まんえん)している実態が浮かび上がる。

警視庁組織犯罪対策部は「注射を打つことが多い覚醒剤などと違い、吸引が中心となる大麻は気軽に手を出しやすい。種を手に入れるのも容易だ」とみている。
(産経新聞)