滋賀、岐阜県境の伊吹山(1377メートル)の山ろく(米原市上野)と三合目を結ぶゴンドラリフトの運行がゴールデンウイーク明けの5月9日からストップしていることが18日、分かった。運行休止を知らない夏山の登山者も多く、同市商工観光課には多い日で30件前後の問い合わせがあり、対応に追われている。運営会社は「20日か21日ごろには運行を再開させたい」と釈明している。

ゴンドラリフト(1442メートル)のある伊吹山スキー場は、西部鉄道グループの近江鉄道(本社・彦根市)が1957年1月、リフトなどを整備し、営業を始めた。ピーク時の83年には約19万人が訪れたが、近年は慢性的な雪不足と高速道路の整備により、中部圏の大規模スキー場に客を奪われ、赤字経営に陥り、撤退した。05年12月、人工造雪機の製造・販売などを手がける「ピステジャポン」(本社・東京都港区)が近江鉄道から経営権を引き継ぎ、夏山登山向けのゴンドラ運行を含めて営業を続けているはずだった。

同市商工観光課の調べでは、昨年7、8月のゴンドラ利用客は計約1万5000人あるものの、通年では利用者は低迷している。運行休止について、ピ社の広兼美雄社長は「経費面を考えると、通年運行は難しい。夏休みシーズンに入り、安全点検を済ませ、20日か21日ごろに運行を再開させたい」と釈明する。

また、休止の広報態勢について、広兼社長は「会社のホームページや窓口に掲示して顧客に知らせている」とするが、知らずに訪れる人も多く、仕方なく歩いて登る人も。愛知県知多市からマイカーでゴンドラ乗り場へ来た男性登山客(65)は「動いていないとは知らなかった。何らかの方法で知らせるべきでは。仕方がないので、歩きます」と登山口に向かった。
(毎日新聞)