W杯初優勝を果たした藤田(左)と2位に入った山岡=岐阜県郡上市で2008年2月23日、武藤佳正撮影スノーボードのワールドカップ(W杯)郡上大会第2日は23日、岐阜県郡上市の高鷲スノーパークで男女のハーフパイプ(HP)第5戦を行い、男子で17歳の藤田一海(かずうみ、西条ク)が初優勝を果たした。18歳の工藤洸平(シーズ)が5位。

今季2勝の17歳、青野令(りょう、スノーフレンズク)は予選1回目で左足を痛め、棄権した。女子は山岡聡子(そうこ、アネックス)が2戦連続で2位に入り、地元の中島志保(桃源郷ク)は6位。孫志峰(中国)がW杯初勝利を挙げた。

▽青野 予選1回目で急激に左足の痛みを感じたので2回目の出場を断念した。正直なところ悔しい思いです。気持ちを切り替えて早く治すことに専念します。

◇難度高い横2回転半「900」成功…藤田   

愛媛の屋内スノーボード施設「アクロス重信」から2人目のW杯優勝者が誕生した。本格的なHPコースを備える同施設を練習拠点とする青野令は昨季、富良野大会でW杯初勝利を挙げ、種目別総合優勝。青野に続けとばかり、同じ17歳の藤田が「(棄権した)令の分まで頑張った」と2度目のW杯参戦で優勝をさらった。

決勝1回目は転倒した。しかし、「最初のエアまでの加速は良かった」とみた日本チーム・安岡伝夫コーチの指示で、2回目の最初に難度の高い横2回転半「900」に挑み、成功させた。コースに雪が積もり、各選手がスピードを保つのに苦しんだこの日、スピードを乗せやすい最初のエアで勝負に出たことが逆転につながった。

愛媛県西条市出身の藤田は父国仁さん(44)に連れられ、小学5年から市内のスキー場でスノーボードを始めた。現在は通信制高校に通いながらアクロス重信で練習に励む。同僚・青野の活躍に「刺激になった」。ここ1年は自宅近くの海岸を走って下半身を強化し、エアに高さが出てきた。

愛媛でも藤田らを指導する安岡コーチは「年間通じて練習できる環境が何よりも大きい」と話す。青野に続く四国からの新星の登場は、日本HP陣の強化に大きな示唆を与えている。

○…女子の33歳・山岡は約2年ぶりのW杯制覇を中国の新鋭、16歳の孫にさらわれた。

2位以内が決まり、逆転を狙った決勝2回目。演技途中で手をつき、最後のエアの横2回転は壁に乗り上げた。1回目の得点を上回れず2戦連続の2位。「(降雪の中で)自分の滑りを出すのが難しかった。一歩及ばず悔しい」と無念そう。

03〜04年シーズンの種目別女王もW杯勝利は05年12月のカナダ・ウィスラー大会が最後。「パーフェクトにやらないと勝てないのかな」と思わずつぶやいた。
(毎日新聞)