スノボ遭難、救助された遭難者たち「きっと助かるぞ」−−。広島県安芸太田町横川の「国設恐羅漢(おそらかん)スキー場」で行方不明になっていたスノーボード仲間7人は5日朝、全員、無事に救出された。

3日午後に最後の連絡が途絶えてから42時間。恐羅漢山頂付近は夜間、氷点下8度にまでなる寒さ。7人は廃屋で声を掛け合って励まし、チョコレートを分けて耐えたという。

2メートル近い積雪と吹雪で捜索もままならない中、生存を信じて眠れぬ夜を過ごした家族らは「大丈夫と思っていた。よく頑張った」と〈生還〉を喜び合った。

7人は3日午後、いつも滑っている、恐羅漢山の山頂から、南西約1キロの旧羅漢山に向かうルートを滑り始めた。スノーボードで雪の多い方へ、多い方へと滑っているうち、道に迷ってしまったという。

午後3時半ごろ、1人が「山頂から下りる途中。雪がないところがあったので、板を脱いで、歩いてルートを探している」と携帯電話で友人に話したのを最後に連絡が途絶えた。

雪は降っていなかったが、日暮れが近くなった。以前から知っていた島根県側の廃屋で一夜を過ごそうと探し、到着したのは、午後5時半ごろだったという。

7人にけがはなかったが、体力を温存しておこうと、廃屋の中では、たき火を囲んで肩を寄せ合った。「助かるぞ」「絶対下山しよう」。声を掛け合った。携帯電話で「圏外」の表示が出たため、電源を切って、電池を温存した。

しかし、4日の朝になると、外は吹雪になっていた。「このまま助からないかもしれない」。弱気になった1人からそんな声も漏れたが、仲間は「前向きに行こう」「きっと助かる」と励まし合い持っていた少しのチョコレートなどを7人で分けて食べたという。

5日朝、天候が回復したので出発。救出された7人は「雪山をなめていた」などと話した。
(読売新聞)