スキー人口の減少や経営難によるスキー場閉鎖が相次ぐ中、道内のスキー場が差別化を狙った新企画など、起死回生策を次々と打ち出している。ゲレンデから足が遠のいた中高年や、家族連れなど新たなファン層を開拓。前年実績を上回るスキー場もあり、人気回復の兆候も見え始めた。関係者は「北海道のスキー文化を復活させる勝負どころ」と力が入っている。

■燃料高騰を逆手に
札幌国際スキー場(札幌市南区)はガソリン高騰を逆手に取って、使用済みチケットを提携先のガソリンスタンドに提示すると、1リットルあたり5円を割り引くサービスを始めた。また、利用日限定の中学生以下無料券を市内の全小中学校に配布。島田龍生支配人は「スキー人気回復のため、できることは積極的に取り組む」と話す。

さっぽろばんけいスキー場(中央区)は21日から平日限定で、小中学生は午後6時まで500円で乗り放題の「放課後スキーリフト券」と、「10年以上スキーをしていない」と自己申告した人に1時間分のリフトとレンタルウエアを無料にする「久しぶりのスキー応援企画」を始めた。

放課後リフト券は20人以上が利用する人気ぶり。井上浩勝支配人は「スキーの楽しさを忘れかけていたシニア世代と、これからスキー好きになる可能性がある子供たちを呼び込みたい」。

■圧雪車で山頂へ
後志管内岩内町が運営する「ニセコいわない国際スキー場」は、整地していないゲレンデの上まで圧雪車でスキーヤーやスノーボーダーを運び、新雪を滑ってもらう「キャットツアー」を本格的に実施。オーストラリアや本州の客に好評を得ている。同管内倶知安町の「ニセコグラン・ヒラフ」は3月30日まで、子供の雪遊び施設に隣接した「ふれあい動物園」を開設。ペンギンやミニブタと触れ合えることを、子連れのファミリースキーヤーにアピールする。

■9年ぶりに回復へ
道内のスキー場は、西武グループの撤退などで閉鎖が相次いでいる。今季営業しているのは106カ所で、ピーク時の94年度に比べ36カ所も減った。

しかし今年は、昨冬が暖冬で雪が少なかった反動もあり、前年よりも集客実績が好調なスキー場が多い。北海道索道協会によると、11〜12月の利用実績は前年同期比8〜9%増。スキー客が前年度実績を上回れば、98年度以来9シーズンぶりという。


◇道内のスキー場の来場者数(推定)
北海道運輸局によると、91年度は約860万人だったが、06年度は466万人と半数近くに減少。原因は景気低迷とレジャーの多様化など。さらに、02年度からは小中学校の完全週休2日制がスタートし、スキー学習の削減傾向が強まった。石狩管内の中学校ではスキー授業実施率が3割に低迷している。
(毎日新聞)