◇猪苗代大会運営費、当初見込みの2倍−−12億円以上、見積もりずさん
県と猪苗代町が招致し、09年に同町で開催される国際スキー連盟(FIS)フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会の運営費が、当初見込みの約2倍の12億円以上かかる見通しであることが28日、分かった。県や同町でつくる大会組織委員会(会長・佐藤雄平知事)は29日に臨時の会合を開き、不足する約6億円の負担について協議する。映像製作などの見積もりがずさんだったためで、新たな税金投入の是非など論議を呼びそうだ。

県教委総務企画グループによると、組織委は04年の予算計画で、▽今年のリハーサル大会6900万円▽来年のプレ大会2億2800万円▽世界選手権2億8200万円――の計5億7900万円と算定。しかしリハ大会では、予定外の中継映像の配信を求められ、既に3000万円超の赤字になった。

組織委が全体予算を見直すと、W杯より格上の世界選手権は、映像製作などFISの要求に応えると当初予算でまかなえないことが判明。当初、競技会場は1〜2カ所を想定していたが実際は3カ所となり、カメラ台数やスタッフが増えるほか、通信施設の整ったプレスセンターも求められているという。同グループは「FISとの契約時に費用の細部まで精査したか、現段階では分からない」と話す。

組織委によると、世界選手権をキャンセルした場合、開催地のイメージダウンに加え、FISから違約金を請求されるという。高橋一浩事務局長は「29日の組織委で経緯を説明し、対応を協議したい」と話している。

◇FIS世界選手権
86年に仏で初めて開かれ、猪苗代大会で12回目。アジアでの開催は、97年の長野大会以来2度目となる。開催地の猪苗代スキー場では毎年、FISワールドカップ(W杯)が開かれ、世界選手権に向け、今年2月のW杯を「リハーサル大会」、来年2月のW杯を「プレ大会」と位置づけていた。運営費の財源はスポンサーの協賛金と県、町の補助金が柱。県と町は既にプレ、リハ大会で計7700万円ずつ支出している。
(毎日新聞)