駐車場の開発と運営を行っている日本駐車場開発の子会社、日本スキー場開発(東京都千代田区、氏家太郎社長)が、長野県大町市のスキー場「サンアルピナ鹿島槍」を取得、スキー場の再生事業に参入した。

記録的な暖冬やスキー人口の減少で経営の厳しいスキー場が多い中、同社は鹿島槍をモデルに、各地のスキーリゾートの運営受託を目指すという。

遊休地の有効利用事業から始まった日本駐車場開発のビジネスモデルを応用しようと、神戸大学スキー部OBの氏家社長(日本駐車場開発副社長を兼務)が昨年、同社を設立。約5億円でサンアルピナ鹿島槍を取得、約2億円をかけてゲレンデ内の施設を改装した。

総面積は約78ヘクタールで、8基のリフトと子供・初心者向けを含む22コースがある。親会社の立体駐車場のメンテナンス委託を担う企業がリフトの整備管理なども行うため、運営コストの削減に結びついたという。

主な顧客対象は、団塊世代とファミリー層。スキー場の利用客減少の背景として「バブル期にスキーを楽しんだ30〜40代が結婚や子供の誕生で離れた」と分析。“元スキーヤー”をゲレンデに呼び戻すため、学生や独身者向けに低価格を優先させるスキー場の運営方法を変え、サービスや施設の個性化で差別化を図っている。

ベッド数192床の簡易宿泊所を備えた「セントラルプラザ1130」は、レストランの内装に木を多用しておしゃれな雰囲気を演出。

ゲレンデを眺望できる入浴場やリラクゼーションサロンを併設し、スキー以外のサービスを充実させた。

4月1日までのシーズン中、約10万人の来場者を予想し、約3000万円の利益確保を目指す。親会社の株主優待や全国の駐車場利用者へのPRなどで、関西からのスキー客を増やしたい考えだ。

地球温暖化の影響とみられる雪不足にバブル期の過剰投資も加わり、多くのスキー場が経営危機に直面。社会経済生産性本部の「レジャー白書」によると平成17年のスキー人口は約710万人で、12年に比べて約450万人減っている。
(産経新聞)