宮城県大崎市鳴子温泉のオニコウベスキー場を運営する第三セクター「鬼首リゾートシステム」は23日、国道108号の通行止めで入場が激減したスキー客の回復を図るため、迂回(うかい)路となる秋田県側に支援の来場を呼び掛けることを決めた。地域のシンボルであるスキー場の活性化が、住民の元気づけには一番と、地域を挙げたキャンペーンに乗り出す。

誘客活動は、鬼首地区の旅館組合や観光協会などとも連携。来週にも秋田市や横手市などで窮状を訴える。

このほか、通行止め期間中に限り、リフト1日券、食事券、温泉入浴券付きで2000円(小学生以下1500)と、通常料金4800円の半額以下に設定した格安チケットを26日から売り出す。隣接するホテルオニコウベでも、低料金の宿泊プランを検討している。

国道108号の通行止めは土砂崩れが発生した17日から。宮城県内各地から、鳴子温泉を経て鬼首地区へと入る「動脈」が遮断。幹線道路を使って迂回するには、国道47号で新庄市に出て13号を北上、湯沢市側から入るというルートしかなくなった。ただし、これには2時間半以上かかる。

オニコウベスキー場はこれまで、入場者の9割以上を宮城県民が占めていた。毎年この時期は、平日で数百人、週末には2000人近くが訪れるが、通行止め以降は20人前後に激減。通行止めの影響をもろに受けた。

国道の崩落現場南に仮設道路を建設することが決まったものの、完成までに1カ月かかり、スキーシーズンが終わってしまう。このため、反対側の秋田側からの誘客にいちるの望みをつなぐことにした。

オニコウベスキー場は標高差約700メートルの上級者コースや、広々とした初心者コースが売り。インストラクターのレベルも高く、横手市の大雄ジュニアレーシングチームでは、今季から同スキー場で練習を行っている。

鬼首リゾートシステムの高橋勇次郎社長は「通行止め以降、住民が意気消沈している。生き残りをかけて頑張る姿勢を見せ、みんなを元気づけたい」と力を込めている。
(河北新報)