男子ハーフパイプで優勝した青野令スノーボードのワールドカップ(W杯)富良野大会は最終日の18日、北海道・富良野スキー場で男女ハーフパイプ(HP)があり、男子は16歳の青野令(スノーフレンズBC)がW杯初優勝。2位に工藤洸平(シーズ)が入り、先月の世界選手権2位の国母和宏(北海道・登別大谷高)は3位だった。W杯のHPで日本男子が表彰台を独占するのは初めて。

女子は世界選手権2位の山岡聡子(アネックス)が2位、同4位の中島志保(ヨネックス)が3位に入った。優勝はホリー・クロフォード(オーストラリア)でW杯初勝利を挙げた。

▽国母和宏 (決勝2本目で転倒し、1本目2位からの逆転ならず)ポイントは考えず、自分の決めた今季の滑りをしようと思っていた。だが、富良野のコースに対応できなかった。

▽工藤洸平 (2位に)悔しさが大きい。緊張していないつもりだったけれど(試合を通じて)足ががくがく震えた。

▽中島志保 (転倒した決勝2本目は)力んでしまった。だが、スピンの際にグラブを入れないと勝てないなど、今後の課題は見つかった。

◇目標は「打倒アメリカ」…青野
「『アクロス重信』のおかげ」。青野は、普段の練習場所の名前を口にした。生まれ育った松山市の隣り、愛媛県東温市にある屋内ハーフパイプ施設だ。ここで技を磨いた16歳がこの日、W杯で初めて表彰台の真ん中に立った。

1本目4位で迎えた決勝2本目。2個目のエアから横2回転半の「900」を2連続で、さらに横2回転「720」を2連続できっちり決めた。他の選手が転倒などで脱落する中で、ミスがなかったのが逆転につながった。「何回も何回も練習してきた結果が出せた」と納得顔で語った。

松山城南高1年の青野は授業が終わると連日、この屋内施設で滑り込むという。99年秋に開業した同施設での「先輩」にあたる渡部耕大(18)=愛媛・上浮穴高=は、05年3月のW杯で5位に入った。ナショナルチームの治部忠重HPコーチは「これまでは国母ら札幌・真駒内で練習した選手が中心だったが、南からも力のある選手が育って来た」と新勢力の台頭を指摘する。

もっとも、今大会にはトリノ五輪と世界選手権の海外勢メダリストら強豪が出場せず、エントリーした19選手中8人が日本選手だった。「目標は『打倒アメリカ』。だからもっともっと練習しないと勝てないことは分かっている」。「新星」は浮かれることなく、気を引き締めた。

○…山岡は1本目2位で臨んだ決勝2本目、二つ目のエアでしりもちをついて万事休す。エントリー16人中10人が日本選手だった中で最高成績の成績を残し、世界選手権銀の面目は保ったが、「優勝できなかったのがつらい」と表情はさえなかった。「地元で優勝すればニュースで取り上げられたろうに」。昨季の富良野大会に続く地元開催2季連続の2位に、残念そうだった。
(毎日新聞)