◇“安心な苗場”へ奮闘−−今泉超利さん(35)
「雪崩の危険性がないことを確認、定時通りに営業を開始できた時が一番、やりがいを感じる」。湯沢町の苗場スキー場に雪崩防止の専門チーム「アバランチコントロール隊」が先月26日に発足して半月。スキー場の安全確保を目指して奮闘中だ。

群馬県桐生市出身で、入社17年目。この間、リフト係や全長5481メートルの世界最長のゴンドラ「ドラゴンドラ」の建設にも携わり、パトロール隊員も5年務めた。「今シーズンは小雪だが、油断は禁物」と無線片手に隊員に指示をする。

「アバランチコントロール」は、雪崩を管理するという意味。これまでパトロール隊が営業前に雪崩の危険性を予知、除去してきたが、昨年1月3日の雪崩で7人がけがをしたのを機に専門チームを編成することになった。隊員はパトロール隊(30人)から選抜された9人。年齢は20〜50代で、苗場スキー場の雪を熟知したベテランぞろいだ。

毎日午前6時半に出動し、8時の営業開始前に安全を確認する。雪崩が発生、ゲレンデに流れ込む危険性を予知するための点検場所は、もっぱらゲレンデ外の山中だ。

危険防止のため2人1組で巡回、雪崩を誘因する雪っぴや雪の割れ目を発見すると、その場で落下させる。「転落防止のため、片方のスキーを雪に立て、もう片方のスキーで雪っぴを踏んで落とすが、雪っぴと一緒に落ちるのは数え切れない」と危険はつきものだ。

同隊発足時に雪崩を想定した救助訓練を実施、参加者約100人の陣頭指揮を執った。その経験を基に「お客さんから『苗場は安心して滑れる』と言われるためにも、日々、学習、訓練していきたい」と気を引き締めた。

◇いまいずみ・まさとし
群馬県立桐生工業高校卒。高校時代は陸上部でやり投げや短距離走に青春を燃やしたスポーツマン。苗場スキー場にアルバイトに来ていた横浜市出身の妻万里子さんと出会い、結婚。9歳で小学校3年の長男と3人家族。