雪不足のため「岩手雪まつり」(雫石町、来月3―12日)の実行委員会は22日、会場に設ける雪像を16基から7基に減らすことを決めた。40回目となる冬の一大イベントだが、雪像を予定通り作れない事態に追い込まれるのは初めて。本州一の厳寒の地、盛岡市玉山区にある岩洞湖でも氷の厚さが十分でなく、ワカサギ釣りの全面解禁のめどが立たず、暖冬が岩手の冬の観光を直撃している。

制作を取りやめたのは、そりで楽しむ巨大滑り台など9基。予定通り作る7基もサイズを小さくし、人気の「ピラミッドの迷路」、イベント会場にもなる「古代王宮のステージ」は高さ12メートルから9メートルに。77基を計画していたかまくらも43基に減らす。

会場の小岩井農場まきば園は22日現在、積雪はほぼゼロで、芝や地面が露出している。陸上自衛隊岩手駐屯地の隊員らが10日から、周辺のスキー場から雪を運んで雪像作りを始めたが、雪集めに四苦八苦している。

実行委事務局のまきば園関係者は「これほどの雪不足は経験したことがない。露出した地面はぬかるみ状態で、このままでは来場者が歩くのも大変。40回の節目の年なのに残念」と嘆く。

岩洞湖のワカサギ釣りは23日から、ようやく一部解禁になる。藪川の1月の最低気温の平均は氷点下10.6度で昨年より5度も高い。氷の厚さが15センチ以上に達しないところがあり、全面解禁の見通しは立たない。

「例年は15日ごろにはほぼ全面解禁となる。こんなに遅れるのはここ10年で記憶にない。地元商店の売り上げに大きく響く」と岩洞湖漁協は頭を抱えている。

盛岡市では真冬日はまだ一度もなく、観測史上最も遅かった2000年(1月25日)に迫っている。12月以降の降雪量は23センチ(平年174センチ)。雪が降っても翌日にはすぐ解け、積雪ゼロの状態が続く。

スノーキャンドル1万個で岩手公園などを飾る「もりおか雪あかり」が30日から5日間予定されているが、「このままでは計画を縮小せざるを得ない」と実行委。25日に方針を決める。

盛岡地方気象台は「大陸の高気圧の勢力が弱く、冬型の気圧配置が長続きしない。この1カ月は気温の高い状態になる」と予測しており、影響は今後も続きそうだ。
(河北新報)