◇雪像作りピンチ、ワカサギ解禁いつ……
例年なら18センチの雪が積もっているはずの12日、盛岡市の積雪はいまだゼロ。盛岡地方気象台によると、12日朝の盛岡では最低気温が氷点下2・1度で3月中旬並みの“暖かさ”だ。大雪だった06年同日は48センチを記録しているだけに、暮らしやすいと感じる一方で、暖冬の影響は各所に出始めている。

雪像が人気の「岩手雪まつり」を前に、小岩井農場まきば園(雫石町)は、肝心の雪の不足に悩む。近くのスキー場から雪をもらうなどして雪を補っているが、今年は当のスキー場が雪不足のため補てんがままならない。スキー場や西和賀町などに協力を要請するなど雪の確保に必死だ。

ワカサギの穴釣りでにぎわう盛岡市玉山区の岩洞湖も、解禁の見通しが立たない。06年は5日、例年でも10日前後に解禁できる。だが、岩洞湖漁協は「まだ氷が張っていない場所がある。湖全体を氷が覆い、厚さが15センチにならないと解禁できない」と頭を抱える。

家電の暖房機器も落ち込んでいる。盛岡市のMAXデンコードー盛岡西店によると、暖房機器は昨冬と比べて、60%程度の売り上げにとどまっている。

スキー場にも波及する。2月10日に開かれる盛岡市民体育大会スキー競技会の会場となる岩山パークスキー場(盛岡市)では、芝生が丸見えの状態。冬期間は休業するゴルフがまだできる。

田山スキー場(八幡平市)では雪不足のため、12日に開幕した県高校・中学校スキー大会のクロスカントリーの会場が安比高原の林道コースに変更となった。安比高原スキー場(同)は、昨季より積雪は少ないが、状態は変わらないという。広報宣伝部は「暖冬だから雪がないと思われると困る」と風評被害を懸念する。

一方で昨年度、大雪に悩まされた自治体は除雪費が大幅に減少している。県によると、昨年12月の除雪費は、前年同月比、70%減少。県内有数の豪雪地域、西和賀町も費用は3分の1。盛岡市の05年12月の除雪費は約3億2700万円だった。06年12月は1200万円と激減。自治体にとっては、身も懐も“暖冬”になっている。
(毎日新聞)