米国各地で例年の平均気温を大幅に上回る暖冬が続いている。この影響で、原油価格が急落しているのをはじめ、冬物衣料の売れ行きが落ちるなど経済活動にもさまざまな影響が出ている。ビーチリゾートが賑わう一方、降雪に恵まれないスキー場もあり、レジャー産業は明暗を分けた。(滝川麻衣子、坂本一之)

米紙ワシントン・ポストは、暖冬で各地のスキー施設が「過去25年で最も大きな痛手」を受けていると報じた。例年ならスキーリゾートは12月第2週〜1月第1週の約1カ月で年間売り上げの3割を確保するが、今年は人工雪がみるみる溶け、多くの施設が休業に追い込まれているという。

例年、ピーク時には1200人のパートタイマーが働くペンシルベニア州リバティーマウンテンのスキー場では今シーズン、パート採用どころか60人の正規社員すら勤務時間を減らしている。

ニューヨーク・タイムズによると、5大湖の一つで、例年この季節に氷上釣りの客でにぎわうエリー湖には氷が張らず、餌などを販売する付近の釣具店などが悲鳴を上げているという。

また、ロイター通信によると、中西部、北西部では、冬季に雪の上などを走行する全天候型バギーバイクやスノーモービルなどが人気だが、代表的メーカーのポラリス・インダストリーやアークティック・キャットは降雪が少ないことに対応して出荷台数を削減した。

ウインタースポーツで唯一にぎわっているといえるのは、街中に設置されたスケート場。1月の最初の週末は、半袖姿の客が詰めかけた。

一方、ワシントン・タイムズによると、東海岸では、ビーチリゾートが時ならぬにぎわいを見せている。大西洋岸のリゾート地オーシャンシティ(メリーランド州)の11〜12月の観光客は前年比10%増の150万人と大幅に増えた。小さな島が集まるアウターバンクス(ノースカロライナ州)も、8〜11月の客足が10〜20%増加したという。
(フジサンケイ ビジネスアイ)