美深はエアリアルの名選手発掘の町となることを目指している将来の五輪選手輩出へ、美深町がフリースタイル競技エアリアル種目での町おこしを本格始動させた。10月下旬に、町営美深スキー場内に専用コースが完成。12月に入って、21日から新コースで初の全日本合宿が本格的にスタートした。道北の人口5400人の町の壮大なプロジェクトが動きだしている。

空中競技という共通点があるトランポリンが盛んだった同町の体協が、04年秋に全日本スキー連盟(SAJ)に合宿地としてアピールしたのが始まりだった。エアリアルの競技人口減少に危機感のあった日本オリンピック委員会(JOC)やSAJも、拠点の開発に前向きで準備が進んだ。

05年5月、エアリアルプロジェクト委員会が発足。町教委、町体協、町体育指導委員会などで構成し、メンバー事務局の川森功偉(のりひで)さん(34)は「1つの目標に向かってスタートできている」と話す。今年は総事業費約2100万円をかけたSAJ公認の専用コースができたことで動きが活発化した。

16日からはトリノ五輪代表の逸見佳代ら全日本経験者3人を1カ月単位で町で雇用し、指導者として地元の各種スポーツ少年団に派遣している。今回合宿中の全日本の選手、コーチにも「合間を見て子どもたちと触れ合う活動を」と期待している。

当面は身体能力の高い子どもの発掘が目標で、美深スキー連盟のクラブ「Bifuka Air Force」も立ち上がった。常呂町(現北見市)のカーリング、音威子府村のクロスカントリーなどのように、スポーツが町の代名詞になるような活動が続く。

◆エアリアル 体操とスキーを組み合わせ、空中演技を競うフリースタイルスキー競技の1つ。助走後、キッカーと呼ばれる高さ約4メートルの踏み切り台から空中に飛び上がり、回転やひねり技、空中姿勢、着地のきれいさなどで採点される。94年リレハンメル五輪から正式種目。五輪の日本選手は、94年待井寛、02年中西拓のともに20位が最高。欧州勢、米国に加え、トリノ五輪では中国の活躍が目立った。
(日刊スポーツ)