空知管内6市町のヤミ起債問題で、道は、一括返済のめどが立っていない歌志内市、上砂川町に対し、返済財源確保のため、所有するスキー場や温泉などを第三セクターに売却し、三セクが「空知産炭地域総合発展基金」から取り崩しを受けるという枠組みを初めて示した。これを受け、2市町は売却施設の検討に入った。しかし、市の借金を三セクに付け替えることにもなりかねないとの指摘もあり、シナリオ通りにいくかは不透明だ。

国が先月に取り崩しを認めた発展基金のうち、基盤整備事業(50億5000万円、旧基金)は地域振興などに幅広く活用でき、三セクや民間企業にも助成(取り崩し)することができる。道は2市町の返済財源確保には「資産売却しかない」として、基金の取り崩しが可能な枠組みを検討してきた。

売却対象として2市町が検討しているのは「かもい岳国際スキー場」「チロルの湯」(歌志内市)、「パンケの湯」「無重力科学館」(上砂川町)など。道は民間企業への売却も促しているが、財政健全化計画の策定期限である年内に、基金の取り崩しを受け一括返済にめどを付けなければならないことから第三セクター(歌志内市は振興公社)に売却される可能性が高い。

しかし、歌志内市の場合、振興公社が運営していた温泉では、赤字経営で行き詰まり、今年から市の直営に戻るなどの問題もある。6市町のある幹部は「基金の取り崩しは地域の自立や振興につながらなくてはならない。これでは財源確保の手段に過ぎないのではないか」と指摘している。
(毎日新聞)