◇帰ってきたら抱きしめてやりたい−−姉の由美さん、支援者ら100人が喜び
「妹とは一番の親友なんです」。トリノ五輪の女子スノーボードクロスで、7位となった長和町出身の藤森由香選手(19)の姉、由美さん(21)は、同町の「エコーバレースキー場」近くのロッジで、祖母の知代子さん(78)らと大型テレビで観戦。藤森選手の決勝進出が決まると、集まった支援者ら約100人を前に、大粒の涙を流して、喜びを表現した。

由美さんが9歳、藤森選手が7歳の時、一緒に始めたスノーボード。由美さんは「最初に『ターン』ができたのは、私の方」と振り返る。順調に上達した由美さんだが、14歳の時、スノーボードHP(ハーフパイプ)の今井メロ選手も出場した志賀高原の「世界ジュニア選手権」の公開練習中に転倒。背骨を折る重傷を負い、長期入院を余儀なくされた。

由美さんは五輪を目指すことを断念した代わりに、「自分が五輪に出られなくなった悔しさや夢を妹に託しました」と語る。競技のことが分かる由美さんは、藤森選手が落ち込み、悩んでいる時などは良き相談相手になり、叱咤(しった)激励してきたという。

この日の藤森選手の滑走を由美さんは「ミスが少なくて快調だった」と冷静に分析。「私の妹とは思えないほど今日は『たくましかった』。帰って来たら抱きしめてやりたい」と妹の健闘をたたえた。
(毎日新聞)